厩舎周り運動するジャスティンミラノと後方で運動を見守る友道調教師
厩舎周り運動するジャスティンミラノと後方で運動を見守る友道調教師

日本ダービー2024

[GⅠ日本ダービー=2024年5月26日(日曜)3歳、東京競馬場・芝2400メートル]

 無敗の皐月賞馬ジャスティンミラノ(牡・友道)は24日朝、角馬場からウッドコースに入って軽めの調整(4ハロン63・2ー14・7秒)。

 友道調教師は「追い切り後も変わりなくきています。皐月賞の反動もなさそうです。レースでは、馬体重も減って前回と同じくらいで臨めるでしょう。心配なくこれています」と充実ぶりに目を細める。

 クラシック2冠目奪取へ向け、最大の懸念材料は7枠15番の枠順か。2009年以降、ダービーはBからCコースに替わる初週に開催されている。内外の馬場コンディションがフラットな状態となるだけに、過去15年間の結果をみても1枠が〈5・3・1・21〉と内枠有利の傾向は強い。対して、ジャスティンミラノが引いた7枠の成績は〈2・1・2・39〉。それでも、トレーナーは「前のほうに行けますから問題ありません。皐月賞のような競馬ができれば」とあまり気にする様子はない。

 過去3回のダービー制覇を誇る友道厩舎だが、18年のワグネリアン(8枠17番)、22年のドウデュース(7枠13番)はいずれも外枠からの競馬で制している。能力の絶対値が高い馬であれば、枠順の内外など関係ないという証明ともいえよう。

 5ハロン通過62秒7で超スローペースの瞬発力勝負となった共同通信杯から一転、同57秒5の激流となった皐月賞でも好位から押し切ってみせたジャスティンミラノ。友道厩舎が送り出した歴代のダービー馬と比べても相当な能力を有しているのは疑いようのない事実だ。他方、グレード制が導入された1984年以降、無敗の皐月賞馬がダービーに参戦したケースでは〈5・2・0・1〉。歴史が示すように大崩れはまず考えにくい。

 改めて検証してみるとジャスティンミラノに弱点らしい弱点は見られない。無傷の4連勝で2冠達成へ――。大一番で世代最強を証明する可能性は高い。

著者:東スポ競馬編集部