東本郷在住の植竹玲奈さん(17)がこのほど、ボートレーサー養成所を卒所した。緑区からのボートレーサー誕生は28年ぶり。現在は、多摩川のボートレース場でのデビュー戦を5月に控える。植竹さんは「少しでも上の順位を狙いたい」と意欲を語った。

一般財団法人日本モーターボート競走会の広報によると、緑区出身のボートレーサー誕生は28年ぶり。担当者は「女性は初めてなのではないか」と口にする。

植竹さんがボートレーサーの道を志したきっかけとなったのが、小学4年生の時に両親と見た平和島でのレースだった。コーナーで競いながら水上をターンする光景に「かっこいい」と思ったという。中学3年生から高校1年生までに入所試験に挑み、競争倍率約20倍前後の狭き門を3度目の挑戦で通過。昨年4月から福岡県柳川市にある養成所で厳しい訓練を重ねてきた。

3月22日には134期生(25人)として無事卒所。同日に行われた修了記念「オールレディース戦」では第1ターンマークを1位で通過し、そのまま逃げ切った。「ターンする手前でほかのボートが後ろにいたので落ち着けば勝てると思ったけれど、ハンドルを切り直してしまったのでそこが悔しい」と植竹さんはレースを振り返った。新人は4階級の中で1番下のB2級からスタートし、月1回程度のレースに臨む。その後は勝率を上げ、上の階級を目指すことになる。

「自分より上手い人に追いつきたい、追い越したいという気持ちが強い。憧れられる選手に成長したい」と植竹さんは前を向いた。