日本人が一生のうちにがんと診断される確率は2人に1人。5人に1人ががんで亡くなる「国民病」と言われながら、その特徴や治療法、社会保障について詳しく知らない人がほとんどです。知らないどころか大きな誤解も多々あります。そこで、抗がん剤治療のパイオニアで、腫瘍内科医の勝俣範之氏が、ステージ4や再発がんに関する誤解について解説します。

『あなたと家族を守る がんと診断されたら最初に読む本』から一部抜粋・再構成してお届けします。

確定診断まで、2週間から1か月間ほどかかる

がんと診断されるときに、医師に必ず確認してほしい3つのことをお伝えします。

がんが見つかるきっかけは、市町村や職場のがん検診や、痛みや出血、体調不良などの自覚症状があって病院で診察を受けて見つかるケースが大半です。

そして、検査を経て診断となります。

疑いから検査がはじまるわけですが、がんの確定診断にはひじょうに時間がかかります。診察、血液検査、画像検査、病理検査など複数あり、現在は、内視鏡などを使って組織をとって調べる組織学的検査(生検)を行い、本当にがんなのかどうかを確定するのが基本になっています。