よく出てくる数字として100万円を1年間預けて金利が0.02%なら、受け取れる利息は税金を引かれて160円ほど。しかし、普通預金に1年間不動で100万円入れっぱなしという人でない限り、もっと少なくなる。

ちなみにセブン‐イレブンのコンビニATMで三菱UFJ銀行の口座から平日の8:45〜18:00に引き出すと手数料は220円だ(25日と月末は特例で無料)。1回の引き出しで、1年分の金利が吹き飛んでしまうということだ。コンビニATMでしょっちゅう引き出している人は、手数料を払うとどんどん元本割れしているともいえる。

それこそネット銀行は出金をコンビニATMで行う。銀行によって手数料無料で引き出せたり、無料で引き出せる回数が決まっていたりするが、時折、条件の見直しがあるので注意が必要だ。

引き出しどころか、入金だって手数料がかかる場合がある。PayPay銀行は、月に2回目の入金から手数料がかかり、3万円未満の入金は165円だ(ゆうちょ銀行は330円)。GMOあおぞらネット銀行も現在は回数制限なく入金無料だが、2024年7月からは無料回数を超えると110円かかるようになる。利用者がしっかり意識していないと、簡単に元本割れしてしまうのだ。金利よりも、手数料とその条件を定期的に確認し、変更のニュースがないかもチェックしておきたい。(※手数料は税込み)

ネット銀行の普通預金はどう使うか

給与振り込みは店舗がある大手銀行で、サブ口座はネット銀行という人も多いだろう。筆者は、ネット銀行の普通預金で「現金保険」の積み立てをしている。加入していた生命保険から医療特約を外したため、その代わりに入院給付がわりのお金を貯めているのだ。

もし、緊急で入院することがあった時にこのお金を使うと決めている。普段は貯めっぱなしなので金利が上がれば少しは利息がつくうえ、いざという時にすぐに引き出せる。なんだかんだと100万円近く貯められたので、医療保険代わりには十分だろう。