日差しが少しずつ強くなり、夏を感じる日もある今日この頃。

外でアクティブに動きたくなる一方で、何となく気持ちがスッキリしない、前向きになれない……という人もいるのではないでしょうか。そんなときに役立つ、漢方の知恵をお伝えしたいと思います。

健康には「心の安定」が大切

仏教の教えには、心と体が深い関係を持つことを表す「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉があります。漢方にも同様のことを意味する「形神合一(けいしんごういつ)」という言葉があり、古くから精神と体は1つであると考えています。

古代の医学書である『黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)』の「上古天真論(じょうこてんしんろん)篇」には、健康を維持するために必要な考え方が記載されています。

その1つが、”精神を内(うち)に守る”という教えです。