サタデーステーションが注目したのは、今年のゴールデンウィークの宿泊事情です。

■キャンピングカーで花火→宿泊人気

花火で有名な秋田県の大曲。約8000発の花火が、ゴールデンウィーク初日の27日、夜空を鮮やかに彩りました。今回初めて、自治体が協力し、キャンピングカーから花火を鑑賞できるスペースも用意されました。

報告・藤澤愛ディレクター
「花火大会が始まる3時間前です。キャンピングカーがずらっと並んでいます」

主催者側は当初、キャンピングカー50台分のスペースを用意していましたが、すぐに予約が埋まってしまったため、急きょ85台分まで拡張。全国から秋田県にキャンピングカーが集結していました。花火が終わった後は、その場で車中泊ができ、利用料金は1台あたり5000円からです。

東京からキャンピングカーで来た岩田一成さん
「家から持ってきた食材をチンして食べるとか工夫すれば、ホテルより比べ物にならないくらい安い」

■カプセルホテルも1万円超え

ゴールデンウィークの旅行で節約のカギを握る「ホテル代」。特に際立っているのが、東京都内のホテル代の高騰です。安さが売りのカプセルホテルですが、「新宿区役所前カプセルホテル」の27日の宿泊費は、なんと1泊1万2350円でした。

愛知県から来た大学生2人
「もうちょっと安い思っていました。同じ部屋が良かったです。2人で夜にご飯とかたくさん買って、パーティーみたいなことをしてみたかったです」

普通のホテルは値段が高く、諦めたと言います。実際に今夜寝る場所に入ってみると…

愛知県から来た大学生2人
「ちょっと狭い…」

このように、やむを得ずカプセルホテルを利用する友人同士やカップルなども多いと言います。一方…

報告・庄賀由花ディレクター
「海外からの方も多く見受けられます」

実は利用客のおよそ半分が外国人観光客。親子3人で泊まりにきたフランス人家族は…

カプセルホテルに宿泊するフランス人
「カプセルホテルに一回泊まってみたかったんです」
「旅館にも泊まったし、ゲストハウスにも泊まったし、民泊も使いました」

このように、お金は持っているのに、カプセルホテルに興味本位で泊まる外国人観光客も多いと言い、日本人観光客にとっては、より予約が取りづらい状況になっていました。

ナインアワーズ 米本秀高ディレクター
「需要に合わせて料金を上げているので、結果的に料金が上がっている感じ。「高い」と言われることもあるんですけど、「周りのホテルと比べると安いから助かる」という声も同時にある」

東京都内のビジネスホテルの宿泊費は、2年前には6000円台だったものが今年に入って1万8000円を突破。3倍に迫っています。浅草で一番の部屋数を誇る「浅草ビューホテル」では、宿泊客のおよそ7割が外国人観光客だと言います。

イギリスから来た夫婦
「アメリカに旅行するよりもずっと安いです」

イギリスから来たこちらの夫婦は、1泊5万円の部屋に3泊する予定。宿泊費は食材費の高騰などでコロナ前から3割ほど上がりましたが、ゴールデンウィーク期間はほぼ満室だと言います。

浅草ビューホテル宿泊課 池田誠 支配人
「(宿泊費高騰に)見合ったサービスをしなければいけないので、サービス要員を増やしたり、手厚いサービスを心がけるよう努めています」

■宿泊客以外に向けたサービス強化も

一方、港区にある「グランドプリンスホテル新高輪」では…

報告・仁科健吾アナウンサー
「こちらの部屋は4人用になっているんですが、宿泊料金は去年のGWの時期と比べて、2倍以上になっているといいます」

このホテルでは、ゴールデンウィーク中、特に家族連れの予約が多く、宿泊料金が上がっても、4〜5人部屋は、ほぼ満室だと言います。値上げの大きな要因はやはり、「物価高」と「円安」です。

グランドプリンスホテル新高輪 今井歩 マーケティング支配人
「経費的には水道光熱費、料理材料費、人件費が上がっています」

そこでホテル側は、宿泊客以外の人が利用できるサービスにも力を入れていました。

報告・仁科健吾アナウンサー
「プールサイドには焚火があります。そして、くつろぎながら料理を楽しむことができます。誰でも利用できるということです」

27日からは、子ども連れの利用客のために、綿あめ作り体験などのメニューも始めました。(※状況により変更の可能性あり)

グランドプリンスホテル新高輪 今井歩 マーケティング支配人
「ただ単純に値上げだけではなくて、付加価値を我々が提供して、お客様に納得いただくのが一番重要と思っています」

(4月27日OA「サタデーステーション」)