26日に日本の南の海上で台風1号が発生しました。今後、日本でも警報級の大雨が降る可能性があるということです。今回の台風は6人が死亡し、1万棟以上の建物が床下浸水の被害に遭った去年の台風2号と非常に進路・前線の位置が似ているということで警戒が必要です。

■「これが台風!」フィリピンでは“倒木”

撮影者
「木が…犠牲者が出なくて良かった。なんてことだ!犠牲者が出なくて良かった。木が倒れた。危うく私は犠牲者になるところだった。この私たちの車も危うく、私たちの車が下敷きにならなくて良かった」

 26日にフィリピン付近で発生した台風1号。フィリピンで撮影された映像では、大木が根元から折れ、横倒しとなり、白い車を押しつぶしています。

 右に左にと大きく揺れるカメラが、現場の混乱ぶりを表しています。別角度から撮られた写真には、別の車も押し潰されているのが分かります。

 現地の自治体によると、台風1号の強風で教会の前に立っていた樹齢およそ100年のアカシアの木が倒れたといいます。教会ではちょうどミサが行なわれていましたが、幸いけが人は出ませんでした。教会を象徴する木のため、地元では悲しみの声が上がっているといいます

 フィリピンの別の場所では、吹き荒れる風とともに大きく揺れる街路樹。横殴りの雨は地面を激しくたたきつけ、屋根からは滝のように雨水が流れ落ちます。

撮影者
「みなさん、これが台風です!」

 ゴーっという音とともに打ち付ける雨と風。木が大きく揺れているのが分かります。さらに、画面に一瞬映った天井には、屋根がない部分も…。強風で吹き飛んでしまったのでしょうか。

■今後は? 北上の見込み…日本列島へ

 一方、先週梅雨入りした沖縄。梅雨前線による大雨で道路が冠水。茶色く濁っているため、どのくらいの深さなのかも分からない状況です。並んでいた車は次々と左側へ…。やむを得ず歩道を走り、冠水部分を避けようとしていました。

 26日、長崎県の五島列島では1時間の降水量が40ミリを超えた地域もありました。夜になっても、大粒の雨が降り続いていました。

Slow Cafe たゆたう。店主
「(Q.雨の状況は?)今、結構、雨脚は強いですね。水滴がもうバチバチみたいな感じで降っていて、風はちょっとやんできました」

 台風1号はこの後発達しながら北上し、日本列島に近づく見込みです。

■大きな被害…去年の台風2号と酷似

 警戒が必要なのは、台風1号からの暖かく湿った風が日本列島付近の梅雨前線に流れ込み「警報級の大雨」をもたらす可能性があることです。

 この状況と似ているのが、大きな被害をもたらした去年の台風2号です。

 和歌山市内では線路や道路が冠水。去年の台風2号も、日本列島には上陸しなかったものの、本州付近に停滞する梅雨前線に暖かく湿った風が流れ込み活動が活発化。各地で大雨となりました。

 短時間で大きな被害をもたらす「線状降水帯」が、和歌山をはじめ、四国・近畿・東海の6県で合計11回も発生する事態になりました。東海地方では、総雨量が500ミリを超えるなど各地で大雨を記録しました。

 この台風2号の影響で、6人が死亡。1万棟以上の建物に床下浸水などの被害が出ました。

 28日、関東から九州では太平洋側を中心に活発な雨雲がかかり、多いところでは5月ひと月分を上回る量の雨が降る見込みです。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年5月27日放送分より)