来週告示される静岡県知事選を前に、30日 県庁で県選挙管理委員会による立候補届出書類の事前審査が行われました。

事前審査は告示日の立候補受け付けが円滑に行われるよう、届出書類などに不備がないか事前にチェックするものです。知事選にはこれまでに元副知事の大村慎一氏、前浜松市長の鈴木康友氏、共産党県委員長の森大介氏が立候補を表明。超短期決戦は、間近に迫ってきました。

そんな中、公明党県本部は、知事選の対応について、議論を重ねてきましたが、30日 正式に自主投票とすることを発表しました。

(公明党静岡県本部 蓮池 章平 代表代行)

「県本部の上申通り知事選については自主党投票とさせていただくことにいたしました。政策も含めて両氏から話を聞いて政策面では大きな隔たりはありません。両氏ともこれまでも公明党との関係性がある。それぞれの地域での関係性もあり、一つに集約することができなかったのが現実」

一方、すでに大村氏への推薦を決めている自民党県連は党本部へ、大村氏の推薦を上申しています。しかし、党本部は28日 行われた衆議院の補欠選挙で3敗したことにより、大村氏に推薦を出すかどうか難しい局面を迎えています。岸田首相も補選の結果を重く受け止めていると述べています。

(岸田首相)

「補選の結果については真摯に重く受け止めております」「自民党の政治資金の問題が大きく重く足を引っ張ったことについては」「応援していただいた方々に対しても申し訳なく思っております」

大村氏は、国政で自民党が全敗したことについて30日 次のように述べました。

(元副知事 大村 慎一 氏)

「国政と県政は全く別ですので、国政の政党選挙の話と県政の選択は全く別だと思っています、私は、県民のための県政をやっていきたいと出ていますので、国政の結果がどうだったかは全然関係ない、私自身は今まで行政の人間でしたから政治とカネ、そういったこととは、まったく関係ない、訴えているのは、県民の声が届く県政をすることで、スキャンダルの問題とは関係ないと思っております」

一方、鈴木氏にも30日 自民党が衆院補選で敗れたことについて聞きました。

( 前浜松市長 鈴木 康友 氏)

「国政選挙と 首長の場合はあまり党派色がないので、与野党対決と言われていますが、 あまり影響はないと思います」「首長になれば全党派に対して、いろいろな支持をする方もいますので平等に対応していかなければいけない、あまり意識はしていません」

静岡市の難波市長はこれまで通り、現時点で、特定の候補者を支援、応援することはないと繰り返し述べましたが、今後は変わる可能性もあると述べました。

(静岡市 難波 市長)

「もう少し時間が進んできて、いろいろな話が出てきた時に、『やっぱりこっちの方に知事になってほしい』ということがあれば、表明することはあり得る。やはり静岡市政にとってやりやすい方、連携していただける方がありがたい。そういう方を応援していきたい。」

さらに記者から大村氏、鈴木氏とどちらが連携しやすかと問われると…

(静岡市 難波 市長)

「連絡取りやすいのは大村さん。前からよく知り合っている。鈴木康友さんは副知事時代は市長と頻繁に話はできていない、相談しやすいからどっちが知事になってほしいということはない」

こう述べ、新しい知事には実務型、協調型のリーダーが望ましいと述べました。