鎌倉を代表する有名なお菓子の「鳩サブレー」。そのサブレを販売している豊島屋が昨年12月に「鳩型定規」を発売しました。一時欠品となったほど人気商品になっていますが、「一体何を描くの?」と困惑の声も…。豊島屋に取材しました。

すでに数千個が販売

昨年12月に鳩サブレーでおなじみの「豊島屋」(鎌倉市)がハトが描ける「鳩型定規
」の販売を始めました。

この定規は真鍮(しんちゅう)製。ハトの形をしていて、鶴岡八幡宮や鳥居といった鎌倉の名所や、鳩サブレーの形を描くことができます。

本店のグッズコーナーのみで税込み1000円で発売されましたが、SNSなどで話題になり、すぐに完売。4月中旬から再販され、すでに数千個が売れているそうです。

SNS上でも、「ほしい」という声とともに、「使い道に困るが欲しい…」「これでいつでも安心して鳩がかけちゃう」「鳩サブレー描くときに超便利!」「何を描くのだ笑」といった困惑の声も広がっていました。

豊島屋の公式SNSでも、「文房具に分類されるとは思いますが、あまり必要ない文房具かもしれません(笑)」との文言もありました。

クスッと笑える 考案は社長

豊島屋の広報担当者に尋ねたところ、鳩型定規は「文具好きの社長が考案しました」とのこと。

パッケージには「あなたのはーともはかれるかもね」との一言もあり、担当者は「クスっと笑っていただきたい思いがあります。他の鳩グッズもネーミングにはダジャレが多いです」と話します。

豊島屋では、鳩サブレーの形をした手鏡の「鳩妻鏡(ハトミラー)」やストラップの「鳩三郎」、ボールペンの「ハトカー」なども販売されていて、すべて社長が考えたものだといいます。

鳩グッズは2002年に販売が始まりました。「食べ終わった鳩サブレーの缶に書類やおもちゃを入れて使っている」という客からの声がきっかけだったといいます。

「使っていただいているということは豊島屋に親しみを持ってくれているということ。それだったらもっと豊島屋のファンになってもらいたいと思い、様々なグッズを作り始めました」

ただ、この鳩型定規などの鳩グッズは残念ながらオンライン販売は予定していないそうで、どうしても手に入れたい人は本店まで行くしかないようです。

担当者は本店での持ち帰り限定の理由として、「みなさんに鎌倉に来てほしいからです。鎌倉に来て、様々なものを見て、食べてくれればいいと思っています。その中で豊島屋にも寄っていただければうれしいです」と話しています。