【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の体制宣伝の先頭に立ち、「北朝鮮のゲッベルス(ナチス・ドイツの宣伝相)」と呼ばれた金己男(キム・ギナム)元朝鮮労働党宣伝扇動担当書記が死去した。朝鮮中央通信が8日、金己男氏が老衰と多臓器不全のため7日、94歳で死去したと報じた。 

 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が「国家葬儀委員会委員長」を担い、国葬を取り仕切ったという。

 金己男氏は1960年代に党の宣伝扇動部副部長に就いたのを皮切りに、宣伝扇動部長や宣伝担当書記を務めた。故金日成(キム・イルソン)主席、故金正日(キム・ジョンイル)総書記、金正恩氏と続く3代世襲の正当性の確保と一族の偶像化に貢献した。

 韓国の金大中(キム・テジュン)元大統領が死去した2009年8月には北朝鮮弔問団の団長として訪韓した。