パソコンやスマホを使ってインターネット上のサイトを見る際に使う「ブラウザ」。例えばスマホの場合、iPhoneには「safari」というブラウザアプリが最初からインストールされている。そのため、特に気にせずに最初から備えられたブラウザを使用している人も少なくないだろう。

ちなみにアクセス解析ソフト「Stat Counter」から得た統計データを閲覧できるサイト「Statcounter Global Stats」によると、日本国内で使用されているブラウザのシェア上位は、Google Chrome(57.45%)、Safari(21.37%)、Microsoft Edge(14.96%)だった(2024年4月時点)。

では、これら3つのブラウザにはどのような違いがあり、使い勝手の良さなどに差はあるのだろうか。実際に使用している人の声と合わせて見てみよう。

まずはGoogle Chrome。Google社が提供しているブラウザGoogle Chromeは、2008年9月にWindows 版が公開された。公開後1か月ほどでシェアを約4%を占めるようになったというニュースもあり、いきなり多くの利用者を獲得した。

Windows、Mac、Linux、Android、iOSなど、主要なプラットフォームで利用可能であるため、さまざまなデバイスを使い分けている人には重宝されている。

Google Chromeの特徴をひとつあげるとするならば、筆者は豊富な拡張機能をあげたい。Chrome Web Storeには、数千の拡張機能が存在するため、自分好みのブラウザ環境を作り上げることができる。

SNS上では「Googleのサービスとの親和性が高いため使用している」「iOSやWindowsを使い分けているので、履歴やログイン情報を共有できるのが便利」といった声があがっている。

次は、Apple社が2003年1月に発表したブラウザ・Safariだ。デスクトップで使用されている割合は約4%と低いものの、タブレットでは約44%、スマホや携帯だと約52%の高いシェアを占めている。

iPadやiPhoneの人気が高い日本では、世界と比べるとSafariを使用している割合が高くなっているようだ。また、PC向けに設定されたウェブページが、ほかのブラウザよりも正確に表示できるという特徴を持つと言われている。

Safariユーザーからは「プライバシー保護に強いのでプライベート利用はSafari」「Mac使いとしては軽量でエコな所が気に入っている」といった声がSNS上であがっていた。

最後はMicrosoft Edge。2015年7月にMicrosoft社より公開されたMicrosoft Edgeは、2022年6月にサポートを終了したInternet Explorer(IE)の後継ブラウザだ。

ちなみにEdgeが公開された2015年ごろまでは、国内のブラウザシェア率はIEが首位だったが、その後のIEのシェア率は年々下落し、それに入れ替わるように2020年ごろからEdgeのシェア率が上昇している。

また2020年1月から、Chromeが採用しているChromiumベースの「Blink」をエンジンとして開発が進められており、現在の人気はその成果が実ったものだと予想される。

Egdeは、Chromeと同じように、拡張機能が使用可能である点が大きな特徴だ。数千もある拡張機能がそのまま使えるのは大きなメリットといえるだろう。さらに、Microsoft社が提供しているOffice製品などのサブスクリプションサービス「Microsoft 365」との親和性が高いため、Microsoft社の恩恵を受けている人であれば利用したいブラウザだ。

SNS上では、Edgeを使用しているユーザーからはEdgeの魅力として「Edgeのサイドバーから使える生成AIのCopilotが便利」「標準でマウスジェスチャが使えるのは助かる」などの声があがっている。

このように、それぞれのブラウザには違った特徴があり、使う人によって最適なブラウザは異なってくることが分かる。もともと入っているからそれを使っているという人は、別のブラウザに目を向けるのもいいだろう。ひとつに絞らず使い分けることで、インターネットの世界がさらに広がるはずだ。