『ベルばら45』に出演した際の榛名さん

宝塚の夢の世界にいざなう要素が満載

安奈 私、自分が舞台で演るまで、『ベルばら』の原作を読んでいなかったんです。それで実際に読んでみたらものすごく面白くて! 池田理代子先生を心からリスペクトして、原作の大ファンになってしまいました。自分が演じることも忘れ、あの世界観にどっぷり浸っていましたね。

榛名 物語の背景にフランス革命があるのも素晴らしいのよね。現実にあった話を下敷きに、オスカルやアンドレという実在しない人物が登場して。女性が男性を演じるのも宝塚にピッタリでした。

軍人がカッコいい軍服を着て、マリー・アントワネットのゴージャスな衣裳があって……。ロマンチックな夢の世界にいざなってくれる要素が満載なんですもの。

安奈 私もフランス革命に興味を持って、あれこれ文献を読みました。なかでも遠藤周作先生がお書きになった『王妃マリー・アントワネット』という小説がものすごく面白かった。たかだか200年ちょっと前の話ということがすごく不思議に思えましたし、その中の役を演れたことに運命を感じました。

榛名 舞台のヒットの理由は、ひとつではないわね。