吉本興業のプロジェクトから生まれた、広井王子総合演出のレビューカンパニー『少女歌劇団ミモザーヌ』によるゴールデンウィークライブが、4月29日(月)と5月4日(土)に大阪と東京で開催された。

 少女歌劇団ミモザーヌは、広井王子総合演出の「関西から世界へ!」を掲げたガールズレビューカンパニー。11歳〜19歳の少女たちで構成され、20歳をむかえると卒団となる。第1期メンバーは応募総数736名の中から14名の少女たちが選出され、現在は19名で活動中。

 グループ名にあるミモザーヌは花の「ミモザ」に由来。花言葉は「友情」「優雅」「感謝」などと言われ、小さな丸い花びらがたくさん集まって可憐に咲くミモザこそ少女歌劇団の名にふさわしい花として選ばれた。2020年11月に少女歌劇団ミモザーヌ本格始動第一弾として、お披露目ショーケース生配信を実施。2021年からは毎年、東京/大阪で有観客公演を夏/冬の年2回開催。2022年からはライブスタイルのイベントを定期的に開催。第一線で活躍中の講師陣を迎えて日々ダンス、歌唱、アクロバット、表現力、殺陣、舞踊などのレッスンに励んでおり、公演ではダイナミックかつ華やかで、それでいて少女たちの“今、この時だけ”感じることのできる輝かしくも儚い魅力が、観る者を魅了している。

 4月29日(月)に大阪・梅田Zeelaで行われたライブ「Pretty Live 〜Only mimosane〜」では、1期生のいわむらゆきね、ちばひなの、すずきゆい、2期生のみやはらにこ、3期生のさかもとりるは、4期生のともだしづく、すずきよりほサベーラの7名が登場。ミモザーヌのオリジナル楽曲を中心に、歌って踊る可憐なコンサートを昼と夜の2回繰り広げた。

 夜公演の1曲目は、さかもとりるはとともだしづくが「楽しんでいきましょー!」と明るく登場し、元気いっぱいに『とらとら』をパフォーマンス。会場内の空気をいっぺんに明るくする。その後、全員が登場して行われたMCでは、4月に20歳になったばかりのすずきゆいの誕生日を祝うことに…。ケニアにルーツを持つすずきよりほのアイデアで、ケニアバージョンのバースデーソングをメンバー全員で歌うと、すずきゆいも大喜び。

 こうして明るく始まったライブはその後、『情熱フラミンゴ』『夏のペンギン』『夕陽に笑うシマウマ』を3曲続けて歌唱。動物シリーズのメドレーで、さらに可憐に盛り上げる。会場のボルテージが高まる中、李香蘭の名曲『夜来香』に、13歳のすずきよりほがソロでチャレンジ。昨年の冬公演で前団長のいまもりまなかが披露した楽曲を愛らしく歌い上げると、観客もペンライトを左右に振って大盛り上がり。中学2年生とは思えない歌唱力で、大器の片りんをのぞかせた。

 その後も現団長のいわむらゆきね、副団長のちばひなのらが舞台経験の浅いメンバーを引っ張り、明るく楽しい「Pretty Live」は終了。最後のMCでは、この夏の公演で卒団するすずきゆいが、「この時間をみなさんと過ごせて本当に幸せです」と感謝をのべ、ファンからの温かい拍手に包まれた。

 5月4日(土)にヨシモト∞ドームで開催された東京公演では、ミモザーヌの中でも特に歌唱力に秀でた1期生のすずきみあいムェンドワ、2期生のしろみゆ、ともだりのあ、しものあやめが登場。「Premium Live〜JAZZ&昭和歌謡〜」と銘打ち、全14曲のパフォーマンスを昼と夜の2回公演で届けた。

 ショーが始まると、スパンコールが施されたきらびやかな衣装で登場した4人。1曲目の『Come on-a My House』では、いきなりパワフルかつ繊細なハーモニーを披露して、観客の度肝を抜く。その後は『素敵なあなた』『Welcome In the Mood』『Summertime』を3曲続けてパフォーマンス。曲中では一糸乱れぬジャズダンスを披露する場面もあり、歌だけでなくすべての表現において高いクオリティーを見せつけた。

 楽曲の合間にはさまれるMCコーナーでは、さきほどまでの妖艶なパフォーマンスからは一転、年相応の可愛らしい一面をのぞかせる。高校1年生になったばかりのともだりのあは、「天文部に入部しました。天文部っておしゃれじゃないですか!?」と嬉しそうに報告して笑わせるなど、キュートなトークでも盛り上げた。

 その後は、歌手として高いレベルにある4人だからこそできるソロコーナーがスタート。昼の公演では、すずきみあいが『ゴッドファーザー 愛のテーマ』、しものあやめが『飾りじゃないのよ涙は』、しろみゆが『真赤な太陽』、ともだりのあが『コーヒールンバ』を歌唱。昭和を彩った名曲たちを少女たちが歌い上げると、客席からは大きな拍手が。

 アンコールでは、すずきみあいとしろみゆの2人が古関裕而の名曲『イヨマンテの夜』を歌唱。昨年の冬公演で初お披露目し、YouTubeでも2人の歌唱力が話題となった楽曲に、会場の盛り上がりは最高潮。空気が震えるほどの2人の声量に観客は圧倒され、どこからともなく「ブラボー!!」という声援がかけられた。

 2つのゴールデンウィークライブで成長を見せつけたミモザーヌは、8月4日(日)と17日(土)に大阪と東京で「夏公演」を開催することが決定。総合演出の広井王子氏は「夏公演は一幕でジャングルをテーマにしたレビューショーを行い、二幕では今回の東京公演のようにソロ曲を多く含むミュージックバラエティショウを披露する」とのこと。見どころについては「全く歌えなかった、踊れなかった子たちがここまで実力をつけて来た。割と完成系に近くなってきたので、仕上がりつつあるミモザーヌを観に来てほしいです」と笑顔を見せた。

■広井王子 総合演出 少女歌劇団 ミモザーヌ 夏公演2024
『ジャングル・レビュー 〜Living〜』開催

【本公演のみどころ/総合演出:広井王子】
黒澤明監督「生きる」のイギリス版が「LIVING」です。
エンタメの本質的なテーマは生きるとは?という問いかけではないでしょうか。そう思っています。
今回の1幕は、ジャングルを舞台にした動物たちの「生きる」をレビュー仕立てにしました。
ミモザーヌのメンバーが動物になって歌い踊ります。楽しく、切なく、希望に満ちたレビューをお楽しみ下さい。
2幕は、数々の名曲を並べました。昭和歌謡あり、ジャズ&ポップスありのバラエティーショウです。
ミモザーヌのショウらしく若さが爆発したエンターテイメントをお届け出来るはずです。どうぞ、ご期待下さい。

【日時・場所】
●大阪公演:YES THEATER
(1)8/4(日)11:30開場/12:30開演/14:30終演
(2)8/4(日)15:30開場/16:30開演/18:30終演
●東京公演:ニッショーホール(旧ヤクルトホール)
(1)8/17(土)11:30開場/12:30開演/14:30終演
(2)8/17(土)15:30開場/16:30開演/18:30終演