「優しく接していたら、成長できないと不安を持たれる」
「成長を願って厳しくしたら、パワハラと言われる」

ゆるくてもダメ、ブラックはもちろんダメな時代には、どのようなマネジメントが必要なのか。このたび、経営コンサルタントとして200社以上の経営者・マネジャーを支援した実績を持つ横山信弘氏が、部下を成長させつつ、良好な関係を保つ「ちょうどよいマネジメント」を解説した『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』を出版した。

本記事では、マネジャーの指示に対して部下が従いやすい指示の出し方を、「話し方改革」として解説する。その際に、部下を7タイプに分類することで、それぞれに対応する話し方を提案していく。

「話し方改革」基本の3タイプ

部下は指示に対する反応の速さに応じて7タイプに分類できる。最初から7つすべての解説をするのではなく、まずは基本の3タイプを紹介しよう。

(1)自燃人(じねんじん)→すぐに燃える人

(2)可燃人(かねんじん)→すぐには燃えない人

(3)不燃人(ふねんじん)→ほぼ燃えない人

たとえば、

「これまでは既存のお客様対応が中心だったが、今後は新規開拓をメインにやっていこう。理由は3つある……」

と、このように説明されて、

「わかりました。やります」

と即答するのが「自燃人」だ。自燃人は3種類に分けられ、それぞれにアフターケアの仕方が変わるが、それは後述する。