ショッキングな話題について、坂本さんです。

坂本佳子アナ)
こちらは全国1887市区町村を対象としたとあるランキング50位を並べたものです。男女別に分かれていて、上段が男性、下段が女性です。

青く塗られた部分が青森県の市町村で、男性は21市町村、女性は11市町村が入っています。

これ一体、何のランキングだと思いますか?

街行く人に聞いてみました。

【80代男性】
「何だろうこれ」

【20代男性】
「何のランキングなんでしょうかね…。平均寿命とかでしょうか?」

【40代女性】
「私まだ引っ越してきたばかりで…」

実はこれ…、厚生労働省が発表した2018年から5年間の全国の市区町村別にみた死亡率のランキング、ワースト50なんです。

「死亡率のワーストランキングなんですよ」

【80代男性】
「え〜!本当!?」

青森県の短命県ぶりを際立たせる、さらに衝撃的な事実も。

何と県内すべての市町村で、死亡率が全国平均を上回っているのです。

【70代女性】
「しょっぱいもの食べるから、病気になる、じゃないかな?」

【40代男性】
「たばこ吸う人が多いって聞くので、そういうのもあるのかなと」

【80代男性】
「冬、屋外に出て体を動かさないということじゃないかな。それと、これ(お酒)だよ。」
(Q.お酒ですか)「(うなずく)」

4月に、「消滅可能性自治体」に県内35市町村が該当したというニュースもお伝えしていますので、青森県の未来はどうなるのか、不安が募ります。

県内で、男性のワースト1位となったむつ市と、女性の1位大鰐町で、役場の担当者にそれぞれ、どう受け止めているのか聞きました。

【むつ市健康福祉部健康づくり推進課 辻郁子課長】
「順位的には悪いということもありましたので、もうすでに昨年度の時点で平均寿命の改善、平均寿命を延伸させるための改善というところには取り組んでいます」

男性のワースト1位となったむつ市。特定健診やがん検診の受診を勧める他に、様々な健康づくりに取り組んでいます。

【むつ市健康福祉部健康づくり推進課 辻郁子課長】
「若い世代を対象にしたQOL健診ですとか、職場での健康リーダーを中心とした健康づくりや、全市民を対象にした健康づくり、アプリを活用した健康づくりができるように、取り組めるようにする健康アップ事業に取り組んでおります」

2023年6月に市が立ち上げた、「スマート・ウェルネス・ラボ」。各部局から選出された11人で構成され、各部局からアイディアを出し合ったり、市民が参加するワークショップを行ったりして、長期的な視点での健康づくりを考えています。

【むつ市健康福祉部健康づくり推進課 辻郁子課長】
「健康づくりというのは、小さいお子様から働き盛りの方、壮年期の方、ご高齢の方も含めて健康づくりが大事ですので、やはり長期戦で取り組むというのは大事だと思っております」

一方、女性で県内ワースト1位となった大鰐町。

【大鰐町保健福祉課 佐藤由実子副参事】
「(町民の)死亡の原因とか見ますと、どうしても若い方の死亡が多かったです。当町のように人口の少ない自治体であれば、若い方が何人か1人や2人でも亡くなるだけで死亡比は高く上がりますので、今回の件に関しては想定はしていました」

大鰐町は、2015年に「健康長寿宣言」をし、「平均寿命を1歳延ばそう」をスローガンに8カ条の推進に取り組んでいます。

毎月20日を健康の日と定め、その日には、防災無線で1日2回、健康維持に努めるようアナウンスしています。

死亡率の高いがんに関して検診費を無料にしたり、精密検査の費用の助成もしたりしています。

しかし、検診受診率は目標の60%には達しておらず、町民の健康意識向上が課題となっています。

【大鰐町保健福祉課 佐藤由実子副参事】
「まずは自分の体がどのような状態にあるのか見つけて、健康づくりに取り組んでいってもらえれば良いかなと思っています」

町は、各地区に保健協力員を配置し、受診を呼び掛けたり、骨密度や血管年齢を調べる健康機器を持って出張サービスをしたりして、町民の健康意識向上を図ることにしています。

坂本佳子アナ)
厚労省が発表した今回のランキング。死亡原因までは分析・公表されていないのですが、私たち一人ひとりが健康管理を意識する、これが、高い死亡率の改善に向けた一つの鍵になるのかもしれません。