【MLB】パドレス4−0ドジャース(5月12日・日本時間13日/サンディエゴ)

 果たしてどこのポイントで打てばいいのか…。そんな打者の悲鳴が聞こえてきそうな空振り三振だった。パドレス・ダルビッシュ有投手が今季8度目の先発登板で、強豪ドジャース打線を手玉に取り、7回2安打無失点7奪三振で今季3勝目。日米通算199勝で、大台の200勝にあと1勝と迫った。立ち上がりから制球抜群、切れも抜群という絶好調モード。もはや見た目に垂直落下しているかのようなカーブには、相手打者のバットが見当違いの地点を通過するという衝撃シーンも生まれていた。

【映像】ダルビッシュのカーブに見当違いのところをスイング

 ダルビッシュといえば、ストレートが150キロを常時超えるが、多彩な変化球を操る「変化球マニア」としても有名。この試合でも、データサイトではストレート、スライダー、シンカーなど計8種類もの球種を投げ分けていたと表示をされた。

 その中でも打者が困惑していたのが、大きく縦に割れるカーブだ。データサイトでは「カーブ」「ナックルカーブ」の2種類に分けて表示をされているが、球速をグッと落としてタイミングを外し、かつ縦変化で打者の視線をぶらすカーブは効果抜群。この試合、ラストイニングとなった7回、1死から一発のあるパワーヒッター・マンシーを迎えると、カウント1-2からカーブを選択。捕手の要求通りに真ん中低めのボールゾーンへと落ちていくと、マンシーは大きな縦変化にどこでバットを合わせればいいか戸惑うように空振り。そのままバランスを崩しかけて膝までついてしまった。

 もちろんカーブばかり投げていれば、いずれメジャーリーガーなら対応してきてしまうが、速いストレートに横に曲がるスライダー、シンカーを大量に見せられた後、いきなり放り込まれるカーブに目がついていかないのも無理はない。次回登板で日米通算200勝を目指すダルビッシュだが、この調子ならなんなくクリアできそうだ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)