5月18日(日本時間5月19日)に米・イリノイ州シカゴのリグリー・フィールドで行われたシカゴ・カブス対ピッツバーグ・パイレーツの一戦に先発し、勝ち負けこそつかなかったものの、7回を投げて被安打4、奪三振7で無失点という好投を見せたカブス・今永昇太。そんな今永が“無双し続ける理由”について、MLBでのプレー経験がある野球解説者の川﨑宗則氏が解説した。

【映像】ホップしてる!映像で一目瞭然…今永のストレート

 この日の登板を終えた時点で、今季9試合に登板し防御率0.84(5勝)と、デビューから現在まで圧巻の投球を続けている今永。かねてより現地でも回転数の多いストレートが鍵とされているが、それについて川﨑氏は5月19日に放送された『ABEMAスポーツタイム』で、「スレートがまったくヒットにならない。要因はスピン量ですね。回転がものすごく多い」と、平均的な投手に比べ、今永が回転数で大きく上回るストレートを投じていると指摘した。

 その上で今永の投球VTRを見ながら「コースも甘いんですけど、見てください。このスピン。全然違うでしょ。(今永の投球は)打ってるバッターにはど真ん中に見えるんですよ」と解説。さらに、「ど真ん中、さらにはちょっと甘い球に見えるんです。『よし、ラッキー!これを打とう!』と。飛ぶぞこれはと振った後に、どこ行った?(ボールは)ミット(の中にある)っていう状態が今永のストレート。メジャーリーガーの中ではちょっと珍しいです」と、高回転数ゆえに重力で沈まず、それが結果として手元でホップしているように見えることで、“絶対打てないストレート”となっている要因を語った。

 また、こうした今永の持ち味と、それが奏功する形での好投について川﨑氏は「今永選手、今1回目(の対戦)なんですね。初めて対戦している人もいます。2週目になってきたら、メジャーリーガーたちも考えていろんな工夫をしてくると思うので、それをどうやってかわすかが、これからの注目ですね」と、今後の登板にさらなる期待を寄せる形でコメントした。
(ABEMAスポーツタイム)