<大相撲五月場所>◇十三日目◇24日◇東京・両国国技館

 体重61キロの序二段八十二枚目・宇瑠寅(式秀)が体重200キロの序二段八十四枚目・足立(二所ノ関)を豪快な足取りで下した…かに見えた一番。館内から大歓声が沸き起こったものの、物言いがついて状況は一変。まさかの展開に拍手喝采は一転、館内は静寂に包まれた。

【映像】実際の取組の様子

 身長165.3センチ・体重61.3キロの“超軽量級”で知られる宇瑠寅。十三日目に対戦した足立は身長182.2センチ・体重200.1キロの巨漢で、身長差16.9センチ、体重差は138.8キロにもおよぶ対決となった。

 自身より3倍以上も重い相手との一番、宇瑠寅は立ち合い様子を見て体を起こすと、フェイントをかけながら慎重に近寄っていく。だが大きな体の足立は落ち着いて対応、宇瑠寅を弾き飛ばして寄せ付けない。なかなか相手の懐に入れなかった宇瑠寅だったが、突如、スッと潜り込んで足立の右足を取ると、豪快に転がしてみせた。

 体重差約140キロを華麗な技で見事に制したかに見えた一番。軍配は宇瑠寅に上がり、客席からは大きな歓声と拍手が沸き起こった。だが直後、物言いがつく展開に。協議の結果、宇瑠寅の足の甲が先に着いており、軍配差し違えで足立の勝利となった。まさかの結末に拍手喝采だった館内は静まり返り、宇瑠寅も嬉々とした雰囲気から一変、がっかりした表情を浮かべていた。宇瑠寅は“つきひざ”で敗れて5敗目。勝った足立は3勝目を挙げた。

 体重200キロ超の相手に足取りで勝ったかと思いきや、“つきひざ”で敗れてしまった宇瑠寅。予想外の結末に「頑張ったけど」「無念」「勝負では勝っていた」「あんなに喜んでいたのに」「悲しい顔」とファンも落胆していた。(ABEMA/大相撲チャンネル)