【MLB】レッズ 9−6 ドジャース(5月24日・日本時間25日/シンシナティ)

 あわや乱闘にも発展しかねない緊迫のシーンとなった。大谷翔平が所属するドジャースはナショナル・リーグ中地区5位のレッズと対戦。試合は5回裏にドジャースの中継ぎ陣が崩れ6-9で敗れたが……その5回裏にデンジャラスなシーンが起こった。

【映像】あわや乱闘…頭部スレスレ死球の瞬間

 ドジャースが2点をリードして迎えた5回裏のレッズの攻撃。ドジャース先発のパクストンはいきなり先頭打者のフェアチャイルド外野手に本塁打を献上して1点差にまで詰められたが、その後トントンと2アウトを取り、打者は4番のステア外野手。先制3ラン本塁打を打たれた相手だけに警戒したのかストライクを1球も投じずに四球で出塁させると、ドジャースのロバーツ監督が不機嫌そうにベンチから飛び出して投手交代を宣告。ここまで不安定な投球を続けていたパクストンを降ろし、ラミレス投手へと繋いだ。

 しかし、この継投が結果的には裏目に出てしまった。

 突然の登板だったためか、ラミレスはパクストン以上に制球が定まらず、先頭打者のスティーブンソン捕手に対してボールが先行し、カウントは3-0。そして4球目、149キロのシンカーをラミレスは投じたが、ボールはすっぽ抜けたかのような形で内角高め、スティーブンソンの左肩に直撃。スティーブンソンが避けなければ顔に当たっていたかもしれないという危険なコースへの投球になったため、死球を宣告された直後、スティーブンソンはマウンドのラミレスを睨み、グレートアメリカン・ボールパークに集まったファンは騒然となった。

 実はこの死球には伏線がある。5回表のドジャースの攻撃時、追加点を献上した直後に打席に入ったT.ヘルナンデス外野手もレッズ先発のアシュクラフト投手から内角高めへの死球を喰らい、さらに2死一塁の場面では第1打席で2点タイムリーツーベースヒットを放っていたテーラー外野手に対しても死球を与えた。どちらもスティーブンソンがマスクをかぶっている間に起こった出来事だっただけに、メジャーの流儀に合わせた報復のように取られる可能性もあり、あわや乱闘騒ぎに発展しかねない事態になった。

 しかし、この死球がドジャースを苦しめることに。スティーブンソンに四球を与えた後もラミレスは制球が落ち着かず、その後は四球、死球で押し出し、1点を奪われて同点とされ、さらに満塁のピンチを招くと、ここで降板。13球投げて1球しかストライクが入らないという惨状に。その後マウンドに登ったベシア投手はインディア内野手にレフトスタンドへグランドスラムを浴び、この回だけで6失点。逆転を許すどころか4点ビハインドとなってしまった。

 スティーブンソンの死球に対し視聴者は「これは荒れるか」「顔じゃね?大丈夫か?」「不死身なんだがw」と、乱闘を予感するコメントやスティーブンソンのタフさを賞賛するコメントが目立った。

(ABEMA『SPORTSチャンネル』)