AIを使った株価の予測に注目が集まっている。

【映像】AIの楽観シナリオ=株価4万6000円(12月末)、悲観シナリオは?

 株価に関する過去のデータを大量に収集・分析し株価や為替レートといったチャートの値動きを予測するものや、上がる株・下がる株の予測を行うサービスも。

 知識や経験がない人にとって、まさに救世主にも思えるが実際のところはどうなのか? 第一生命経済研究所主席研究員でAIやテクノロジーを専門に研究している柏村祐氏に聞いた。

━━AIを用いた株価予測をどう思うか?

「まず、投資は自己責任だということを強調したい。その上で、未来のシナリオさえも描けるAIの能力を“投資家の補助ツール”として活用することはできるだろう」

━━AIを用いれば“未来の情勢”さえも予測可能なのか?

「各国トップの発言やSNS、報道機関の情報を読み取って、『近い未来』を高い精度で予測することはできる。とはいえ、コロナウイルスの蔓延などのような突発的な出来事は全く予測できないため、遠い未来はわからない」

━━多くの人がAI予測を使うと株の値動きはどうなる? 儲かる人は増えるのか? 

「それはない。値動きについてはAIの予測を信じる人が増えれば増えるほど良くなるだろうが、みんなが同じことをするといずれロジックは破綻する」

━━「AIはセンチメント(市場心理)を読み取れない」との声もあるが、人間の微妙なニュアンスを学習することで、“人間らしいAI予測”をさせることは可能なのか?

「世界に点在してるSNSからセンチメントを取り込んで未来のシナリオを作れるAIは出てきている。最後は自己責任だが、様々な種類のAIをきちんと使い倒して、AIと協力しながら投資をする時代に入ったのではないか」
(『ABEMAヒルズ』より)