<コグニザント・ファウンダーズカップ 事前情報◇8日◇アッパー・モントクレアCC(ニュージャージー州)◇6536ヤード・パー72>

先週月曜日に行われた全米女子オープン最終予選会。吉田優利は36ホールを回ってトップ通過を果たし、本戦の出場権を獲得した。「それまでゴルフ自体はよくなかったけれど、その時はいい感じで回れた気がしたので、それで前進してくれたらいいな」。ショットでチャンスを量産して決め切る。そんな会心のラウンドが久しぶりにできた。


長丁場の一日だったが、翌日も精力的に動いた。「“ちょい練”です。(前日に)いいゴルフができたから、どんな感じかをちょっとだけ練習しました」と動きを体に染み込ませるようにスイングを確認し、休んで、買い物してとアクティブに過ごした。そこからトレーニングもしっかりこなし、オープンウィークはロサンゼルスからヒューストンへと渡り、そして東海岸に乗り込んだ。

開幕前日のプロアマには入っておらず、月曜日から2日間でコースを確認した。「すごいきれいでフェアウェイがグリーンエッジみたい。北海道っぽいコースだなと思いました。狭いし、少し曲げると狙えなくなったりするので、ショットの精度が大事」と話す。グリーン周りのラフも強く、リカバリーは決してたやすいことではなさそう。「グリーンのアンジュレーションがとても強いし、砲台で下までおろされることもある。でも奥に突っ込んでも簡単ではない」と、左右だけでなくタテ距離がより意識するポイントにもなる。

昨年12月のQシリーズ(最終予選会)を突破してルーキーイヤーを過ごしているが、日本ツアーの過ごし方との差も痛感している。「試合を重ねて良くなっていくタイプ。わたしはまだ4試合目で、日本だったら10試合くらいが終わっているはず。まだ3月みたいな気分でゴルフをしてしまっている」。さらに試合を重ねて好材料や課題を見つけ、そしてスコアにつなげていくことがいま求める姿だ。

第1回リシャッフル(出場優先順位の見直し)まで残り2試合。とはいえ、来週の「みずほアメリカズオープン」はウェイティング12番手につけており出場の可能性は低く、今大会が“ラストチャンス”になりそう。順位を上げるためのボーダーラインはポイントランキング80位だが、吉田は現在156位。少しでも多くのポイント、そしてビッグポイントを稼ぐことが中盤戦出場に向けて必須になる。

とはいえ、「順位を意識できるレベルのゴルフをしてないなというのが正直なところ」だと素直に話す。いまの実力でどれくらい通用するのか、なにが不足しているのか。それを確かめながら過ごしているが、まだ明確になっていないという。「(順位が)分かるようになるのは状態がいいとき。早くその状態に持っていきたい」と、まずは取り組んでいることや目の前の一打に集中していく。

「ショートゲームやスイングのこともいろいろやらないといけないけれど、どう打っていこうかというイメージがちょっとずつついてきた。スコアにつながるか分からないけれど、地道に、プロセスを大事にしていきたい」。一歩ずつ確実に歩んできた道。大一番で結果に結びつけたい。(文・笠井あかり)


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