<ニチレイレディス 事前情報◇12日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6584ヤード・パー72>

QTランキング9位で今季前半戦に出場している岸部桃子は、中盤戦の出場権を懸けた重要な一戦を迎える。


今大会終了後は、非シード選手を対象に年2回行われる『リランキング』の第1回目が実施される。これはQTなどで決まった開幕時の出場優先順位をシーズン途中に入れ替える、というもの。“現時点で調子のいい選手がより多くの試合に出場できるように”することが目的となる。メルセデス・ポイントをベースに順位付けされたランキングによって決まり、上位30位付近までが中盤戦のほとんどの試合に出場できる目安となっている。

岸部は13試合に出場して予選落ちが8回、棄権が1回。現在55位とまさに“崖っぷち”の状態だ。今大会で好成績が欲しいところだが、「ドライバーを試行錯誤してやっと落ち着いた」と明るい兆しが見えている。開幕戦から好感触を得ていたドライバーが割れてしまうアクシデントがあり、そこからティショットに不安を抱える日々が続いた。そして様々なクラブを試し、現在の1本にたどり着いた。ただ、その正体は2021年に発売されたキャロウェイの「エピックスピード MAX LS」で3世代前のモデルというのだから驚きだ。

しかし、シャフトは新モデルでグラファイトデザインの新シャフト『Tour-AD GC』が挿してある。先週行われた「宮里藍 サントリーレディス」の決勝で同組の上田桃子が使用していたことで、きょうにテストを行った。すると、「今まで(ヘッドスピードは)43にいったことなかったのですけど、朝の練習でいって、飛距離がちょっと飛んでいた」と思わぬ好結果に。3世代前のヘッドに最新シャフトで納得の仕上がりとなったドライバー。「あとはパット次第」と好結果をグリーン上に求めた。

今週は、“職場”確保に向けた戦いになるが「やることは変わらない。一打一打集中して、一打でもよく回ること」といたって冷静。リランキングのことは考えすぎず平常心でプレーすることを心掛ける。(文・齊藤啓介)


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