<全米オープン 事前情報◇12日◇パインハースト・リゾートNo.2(米ノースカロライナ州)◇7548ヤード・パー70>

アマチュアだった2020年大会以来、2度目となる「全米オープン」の出場権は、自らの手でつかみ切った切符だ。金谷拓実は米テキサス州ダラスで行われた36ホールによる予選会を突破。138人のフィールドにはセルヒオ・ガルシア(スペイン)など名だたる選手がそろっていたが、11枠を争うなか4位で通過した。


「日本は慣れているので、ツアーでもいいプレーができるし、いつでも優勝できるって思える。でもこうやって(米国での)予選会だったり、いいプレーを続けていけば、変わっていくと思うから、自信にはなります」

パインハーストNo.2は19年の「全米アマ」でプレーした経験も持つ。予選を勝ち抜いてマッチプレーに進出し、ベスト32だった。「その思い出もあったから(今回の全米に)出たかった。アマチュアのとき上手だったので(笑)。そのときに一緒に競っていた選手が活躍してるから、僕もずっと頑張りたいなと思っている」。当時よりもグリーンは硬く、刈り込みも激しくなっており、難しいセッティングになっているとは感じているが、「いい準備をして頑張りたい」と意気込む。

11日(火)は18ホールを回り、開幕前日の12日(水)は松山英樹とイン9ホールをラウンドした。金谷について松山は、「飛距離も伸びていたし、彼なりに悩んでいることはあると思いますけど、予選会を通って、ハードなスケジュールをこなしてすごいなと思いながら見ていました」と話した。金谷も「うれしいですね。いつでもすごく勉強になる」と尊敬し、頼りにする先輩からの言葉に頬が緩む。

5月の「全米プロゴルフ選手権」から予選会、日本ツアーの「〜全英への道〜ミズノオープン」と連戦を続け、先週は「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」で優勝争いを演じている。「全米プロから、ショットがすごくいい状態で来ている。パッティングがうまくいかなくて、そういうのがしっかりかみ合えばうまくいけると思う。とにかく頑張ります」と、声色も少し明るい。

「どの試合も頑張ってる。でもメジャーでうまくいかなかったり、海外の試合でうまくいってないのはわかっている。これまでずっと頑張って、自分で言うのもなんですけど、食いしばってやってきている。結果を出したいなと思います」。海外メジャー初出場だった19年の「マスターズ」以来、10試合ぶりの週末行きを求めていく。(文・笠井あかり)


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