<全米オープン 2日目◇14日◇パインハースト・リゾートNo.2(米ノースカロライナ州)◇7548ヤード・パー70>

今大会終了後に更新される世界ランキングに基づいた五輪ランキングで、「パリ五輪」ゴルフ競技の代表選手が選ばれる。松山英樹は“当確”で、2枠目をかけた争いはし烈。2番手の中島啓太、3番手の久常涼は今大会に出場せず、4番手の星野陸也は一発逆転を狙った。だが、予選落ちを喫してその道は閉ざされた。


2021年「東京五輪」に続く代表入りを逃した。「五輪に出られなくなって悔しい思いがたくさんありますけど、とりあえずまずは、試合に復帰できたことが一番」。4月上旬に肺の病気「気胸」と診断され、入院ののちに約1カ月間療養。これが復帰戦だった。

出場が決まってから急ピッチで調整をしてきたが、「78」、「81」と崩れてトータル19オーバーだった。「正直、回っていてつらかった」と悔しさを募らせつつ、それでも前向きな言葉も出てくる。「全米オープンが復帰戦だったことも、ある意味良かったのかな。難しいセッティング、大会だからこそ、ショットの精度が戻ってきていないことがよく分かった」。ここから再び、主戦場の欧州ツアーで連戦に挑む。

この1週間で体調に問題がなかったことから、次週はオランダでの「KLMオープン」に出場。そして「イタリアオープン」と続く。11月の最終戦まで、ツアーも折り返し地点。「優勝を目標として頑張っていきたい」と今季2勝目を目指して大西洋を渡る。

「スコアは全然ダメでしたけど、後半くらいからはようやく、良かったショットも何個かあった。早く練習したい」。戻ってきた戦いの舞台。次戦も楽しみで仕方がなさそうだ。(文・笠井あかり)


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