■お金持ちはキャンプでも料理にこだわる?
筆者の周りの成功者は、自ら料理をする人が少なくありません。彼らのホームパーティーに呼ばれて行ってみると、みな料理が上手で食材にもこだわっています(だからホームパーティーを開催するということかもしれませんが)。

そしてこの動きは、昨今の自宅で過ごす時間が多くなったことで、さらに加速しました。

お金持ちに限らず自宅にいる時間が長くなり、自分で料理をするという人が増えました。筆者の友人知人の経営者や起業家も、キャンプやグランピングをする頻度が高くなり、バーベキューだけでなくしっかり調理するメニューも作っています(SNSでつながっており、そういう写真が多くアップされているのです)。

■料理に生かす「クリエイティブ」と「ダンドリ」力
私筆者自身、実際に料理をして感じているメリットとしては、「一心不乱に取り組むので、気分転換になる」という点です。何か考え事や心配事、いやなことがあっても、料理をしている間は夢中です。

たとえば、野菜の皮をむいたり刻んだりという単調な作業、肉のスジを叩いたり魚の小骨を抜くという細かな作業をしているうちは、本当に無心となって黙々とやります。

料理をしている時間は長くて1時間程度ですが、仕事で疲れた脳の疲労を和らげるという意味においては、かなり良い気分転換になっています。

もうひとつは、料理には「クリエイティブ」であることと、「ダンドリ」が大事です。

新しいメニューを考えるには、創造力(クリエイティブ)が必要です。仮に最初はレシピ集を参考にしたとしても、次からは自分の好みに合わせてちょっと味付けや食材を変えて工夫します。今までにない新しい料理を出して、家族を喜ばせるのが楽しいということです。

ダンドリとは、どの順番で材料をそろえれば短時間で効率よく調理できるかと考えることです。炊飯をしながら野菜の皮をむく等、複数の工程を同時にこなすためには、料理全体のプロセスを把握し、必要な時間を予測し、作業手順を決めておかなければなりません。

そして、これは仕事にも通じるような気がします。つまり、「料理ができる=段取り上手=仕事ができる」と考えると、料理を作る技量と収入には相関関係があるかもしれません。

文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)

大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。

午堂 登紀雄(米国公認会計士)