FDAがヨーグルトに糖尿病リスク軽減表示を許可

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2024年3月、FDA(米国食品医薬品局)は、ヨーグルトが2型糖尿病リスクの軽減効果があるとして、限定的健康強調表示を認めると発表しました。

これにより、乳製品メーカーなどはヨーグルト製品に「限られた科学的証拠によれば、ヨーグルトを少なくとも定期的に週2カップ(3食分)食べると、2型糖尿病のリスクを減らす可能性がある」といった表示を行うことができるのだそう。

該当する表示はヨーグルト全般が対象で、砂糖や脂肪の含有量に関係なく表示が可能です。

しかし、砂糖を多く摂取することで糖尿のリスクを高める恐れもあることから、 FDAは「米国成人の3人に1人が糖尿病予備軍である中、砂糖を多く含むヨーグルトにも表示を行うかについては、乳製品メーカーに慎重に検討してほしい」と発表しています。

米国が表示認可。ヨーグルトに糖尿病のリスクを低減させる効果あり

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限定的健康強調表示というのは、日本の特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品のように、食品の健康機能を商品に表示できる仕組みの一つです。

そして今回FDAは、最もレベルの高い「健康強調表示(ヘルスクレーム)」を容認するほどの科学的証拠はないものの、それに準じるものとして、ただし書き付きで表示を認めました。

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FDAは、書類や複数の研究成果を検討した結果、ヨーグルトの摂取は糖尿病のリスクを低減させる可能性があるとの限定的健康強調表示は、科学的証拠により裏づけられると判断しました。

そして、糖尿病のリスクを低減させる可能性があるヨーグルトの最低摂取量を「1週間当たり2カップ(3食分)」に。
さらに、商品への限定的健康強調表示として、2パターンを示しています。

ます1パターン目は、「1週間に少なくとも2カップ(3食分)のヨーグルトを定期的に食べると、2型糖尿病のリスクが軽減される可能性があります。限定的ですが、このことを支持する知見があると、FDAは結論づけています」。

2パターン目は、「限定的な科学的証拠によりますが、少なくとも週に2カップ(3食分)のヨーグルトを定期的に食べると、2型糖尿病のリスクが軽減される可能性があります」。

毎日の食事にヨーグルトを取り入れよう

ヨーグルトには、糖尿病のリスク軽減効果だけではなく、乳酸菌やビフィズス菌などが豊富に含まれており、腸内バランスを整え、消化器官の健康を促進する効果もあるといわれています。
また、低GI(グリセミックインデックス)の食品を含んでいるため、血糖値の急激な上昇を抑える助けとなることも。

さらに、ヨーグルトに含まれるカルシウムやマグネシウムはインスリンの分泌を調節し、血糖値の安定化に役立つといわれています。

その他にも様々な効能があり、また、カルシウム、ビタミンD、タンパク質などの栄養素も豊富に含んでいるため、日々の食事の一部として摂取することをおすすめします。

ライター

ARETTO