違法に捕獲されたメジロなどの野鳥を販売目的で飼育したとして、警視庁は福島県いわき市で小鳥販売店を経営する男(78)と、男の妻(73)を鳥獣保護法違反(販売など)の疑いで逮捕し、8日に発表した。違法に飼育したなどとして、同店の客でいずれも70代の男女5人も同法違反容疑で書類送検した。全員が容疑を認め、「違法と知っていたが鳴き声が大好き」などと話しているという。

 警視庁は店や客の関係先から、日本の野鳥など20種の計90羽を押収した。警視庁では過去最大規模の押収という。

 生活環境課によると、逮捕された夫婦は2022年12月ごろ〜23年1月ごろ、違法に捕獲されたメジロ、オオルリ、ヒガラなどの野鳥7種計32羽を販売目的で飼った疑いがある。男は「家族を養うためだった」と話しているという。

■「年100羽程度を売った」

 小鳥販売店内には隠し部屋があり、違法に捕獲された野鳥が飼われていた。経営者の男は調べに、年100羽程度を売ったと話しているという。

 東京都葛飾区の男性=同法違反容疑で書類送検=が野鳥を飼っているとの情報提供があり、警視庁が入手経路を調べる中で同店が浮上した。(御船紗子)