福島県いわき市平田町にある県内屈指の飲食店街で13棟が全半焼した火災で、市は発災から約2週間たった12日、現場の路地にバリケードを設け、歩行者が通行できるようにした。現場南側では幅約3メートルの市道の路地が、焼け崩れたがれきでふさがれていた。

 11日までにガス管の復旧工事で路上のがれきは取り除かれており、この日は市から委託された業者が、鉄製の柵を立て、約20メートルの長さになるよう連結させて幅約1・5メートルの通路を確保した。かろうじて人が通れる状態だった北側の路地にも12日、バリケードを設置した。

 市の担当者は「夜間に人通りが多いエリアなので、危険がないようにする緊急措置。近隣店舗の営業への影響も最小限にとどめたい」と説明した。隣接するビルで営業を再開した居酒屋の男性店主は「これで少しは客足ももどるだろう。でも車(タクシー)がまだ通れないのは厳しい」と話していた。(西堀岳路)