2024年シーズンのスーパーGT第2戦『FUJI GT 3Hours RACE』が、静岡県の富士スピードウェイで開幕した。5月3日(金)9時から行われた公式練習では、GT500クラスは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)がトップタイムをマーク。GT300クラスは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が最速タイムを記録している。

 岡山国際サーキットで行われたシーズン開幕戦から3週間、スーパーGTは毎年恒例となっているゴールデンウイーク中の富士ラウンドを迎えた。3月に同地で行われた開幕前の公式テストは2日間とも雨絡みの天候となったが、この週末は予選・決勝日ともに晴れ予報。3日(金)は雪をかぶった富士山がくっきりと視認できる青空の下、定刻の9時00分より公式練習がスタートした。セッション開始時のコンディションは気温18℃、路面温度は24℃だ。

 GT500クラスが15台、GT300クラスは前戦から1台増え27台がエントリーするなか、今大会がデビュー戦となる11号車GAINER TANAX Zを除く計41台がセッション開始と同時にコースインし、まずはチェック走行、続いてセットアップの確認に移っていく。

 各車が順調にラップを重ねていくなかスタートから20分が過ぎた頃、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTが100R出口付近でコースアウトし、直後のヘアピンでもコースの内側を通過していくシーンが見られた。また、約8分後には37号車Deloitte TOM’S GR Supraも同様にコースを外れたが、いずれも大事には至っていない。

 セッション開始30分後時点でのトップタイムは16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの1分27秒642。これに1分27秒920の37号車Deloitte TOM’S GR Supraが続き、3番手タイムは14号車ENEOS X PRIME GR Supraが記録した1分28秒028となっている。さらに30分が経過すると2番手に19号車WedsSport ADVAN GR Supraが食い込んだ。タイムは1分27秒831だ。

 GT300クラスでは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが序盤に1分36秒242を記録して暫定トップに立った。1分36秒539をマークした6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが2番手につけ、88号車JLOC Lamborghini GT3が直後に続いたが、1時間が経過した時点では88号車が1分36秒480へとタイムを伸ばし、2番手にポジションを上げている。

 10時25分から10分間にわたって行われたGT300クラスの専有走行の前に88号車が1分36秒328へとタイムアップを果たしたが、専有走行の間にトップ3のオーダーは変わらず。4番手に52号車Green Brave GR Supra GT、5番手には61号車SUBARU BRZ R&D SPORTが入った。なお、11号車GAINER TANAX Zは結局走行せずに公式練習を終えている。チームの公式X(旧Twitter)によると、予選に向けて車両の修正を行っているという。

 上位陣に大きな動きがなかったGT300とは対象的に、GT500クラスの専有走行では順位が目まぐるしく変わっていった。その先陣を切ったのは38号車KeePer CERUMO GR Supraで1分27秒823というタイムで2番手に食い込む。直後12号車MARELLI IMPUL Zが1分27秒639でトップに立ち、これを17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTが破っていく。19号車は1分27秒600で2番手。続いて3号車Niterra MOTUL Zが1分27秒205を記録してシビックからトップを奪った。

 しかし、最後に17号車を駆る太田格之進がさらにタイムを縮め1分27秒126で最速に。3番手にはこの直前に1分27秒298をマークした8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが入っている。4番手は23号車MOTUL AUTECH Z、5番手には14号車ENEOS X PRIME GR Supraが入った。GT500クラスでは15台中、上位12台がトップ車両と1秒差以内に収まる僅差の並びとなっている。

 スーパーGT第2戦富士はこのあと14時25分より、決勝レースのスターティンググリッドを決定する公式予選が行われる予定だ。