5月8日から、三重県の鈴鹿サーキットで、19台が参加しGTエントラント協会が主催するスーパーGT GT300クラスの専有テストがスタートした。10時からの2時間、14時からの2時間と合計4時間のテストが行われ、午前はmuta Racing GR86 GTが1分57秒870で、午後は1分57秒949でGreen Brave GR Supra GTがベストタイムをマークした。

 5月3〜4日に静岡県の富士スピードウェイで第2戦が行われたばかりのスーパーGTだが、8日から鈴鹿に場所を移し、19台が参加しての専有テストがスタートした。19台のうち9台は第2戦のレース後、富士スピードウェイのBピット棟で居残りメンテナンスを行い鈴鹿に移動している。

 タイトなスケジュールはドライバーやチームも同様で、同日に富士スピードウェイで行われているスーパー耐久公式テストに参加しているドライバーや、週末にスポーツランドSUGOで行われるTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Raceに向け鈴鹿テストには参加しなかったドライバーも。なお、藤井誠暢と初めての鈴鹿走行となったチャーリー・ファグのドライブで参加したD'station Vantage GT3は、GTワールドチャレンジ・アジア第2ラウンドのタイが週末に開催されることから、テストは初日のみの参加となった。

 今回の専有テストはタイヤテストなどのほか、鈴鹿での第3戦を見据えウエイトを積んだ状態で臨んでいるチームがほとんどで、晴天に恵まれた午前のセッション1からメニューをこなしながら走行を進めた。午前は平良響がひとりでテストをこなしているmuta Racing GR86 GTが1分57秒870でトップタイムを記録。こちらもリル・ワドゥが初の鈴鹿体験となったPONOS FERRARI 296が2番手に。3番手にはUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIがつけ、フェラーリ296 GT3が続いた。

 4時間のインターバルで迎えた14時からのセッション2は、午前同様晴天のもとスタート。序盤走行しない車両があったが、多くの車両が積極的にメニューをこなしていった。ただ、開始から38分というタイミングで、この日唯一の赤旗が提示された。

 これは片山義章がドライブしていたUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが130Rでクラッシュしたため。車両が逆さになるほどの激しいクラッシュとなり、チームによればドライブしていた片山は念のため病院で検査を受けたとのこと。車両は現在ダメージをチェックしており、5月9日のテスト2日目の走行はまだ分からないようだ。

 その後は中断なく進んだ午後のセッションは、第2戦で3位となったGreen Brave GR Supra GTが1分57秒949でトップタイムに。PONOS FERRARI 296が午前に続いて2番手、muta Racing GR86 GTが3番手となった。

 第2戦で初出走を果たし、トラブルに見舞われながらもポテンシャルをみせたGAINER TANAX Zは、午前、午後とも富田竜一郎と石川京侍が乗り込み、トラブルなく順調に初の本格的なテストを進めている。第3戦に向けて期待が高まる存在になりそうだ。

 テストは18台が参加し5月9日(木)に2日目の走行が行われる。