歌手の郷ひろみ(68)が25日、千葉県松戸市の森のホール21で、2024年全国ツアー(全27都市33公演)の初日を迎えた。ツアータイトル「Initial G」をコードネームとし、代表曲をずらりと並べてファンに大満足して帰ってもらうのがミッションだ。初披露した新曲『できるだけ、』は通算110枚目のシングル。「ゴーゴー(55)×2は110ですからね。3年後の55周年に向けてGO! GO! GO! GO!」と雄たけびを上げた。

 生バンドの演奏に包まれながら、後方のせり上がったステージに郷が登場するとファン1850人が総立ちで出迎えた。冒頭から大盛り上がりの客席は、オープニングから3曲目で「2億4千万の瞳〜エキゾチック・ジャパン〜」でさらにヒートアップ。郷もおなじみの”ジャケットプレー”をさく裂させながら、押し寄せる興奮の波に乗った。

 「素晴らしいですよね。僕としては2024年(のツアー)はスタイリッシュな感じでスタートしたんですよ。もう今の盛り上がりは尋常じゃない!」と手応えを口にした郷は「オープニングでサングラスをかけたでしょ。『ミッション・インポッシブル』とか『007』をイメージしたけど(スタイリッシュから)僕が懸け離れてたね。素晴らしい盛り上がりで本当にありがとう。皆さんの知ってる曲ばかりを届けるのが僕のミッション。本当に不可能を可能にして皆さんに届けたいと思っています」と宣言した。

 王道をテーマに「言えないよ」「お嫁サンバ」「GOLDFINGER’99」など全23曲を熱唱。新曲「できるだけ、」は、寄り添うことやぬくもりをテーマにした自身初のコーラスナンバーで「僕の中では、思いやりのある曲に仕上がった。長く歌っていただけるナンバー。サビの右に左に揺れる振りも覚えやすいかなっていうふうに思います」とアピールした。

 60代を人生のピークと位置付け、今も衰え知らずに走り続ける。その黄金期もいよいよ佳境を迎え、”郷ひろみ”という唯一無二のエンターテインメントを完成させるための新たなフェーズに突入した。