スタイリストでファッションクリエーターのセイショーコさん(40)が25日、東京都江東区の「EARTH+GALLERY」で開催中のアップサイクルアート展「I’m still alive みんなは終わりというけれど」で、アパレルブランド「SHIFT80」代表の坂田ミギーさんとトークショーを開催した。

 社会変革のためのファッション・アートブランドであるSHIFT80は、ケニアの現地デザイナーや縫製士とともに古着をアップサイクルしたコレクションを発表し、その利益でスラム支援活動を行っている。今回の展示会では、まだ美しさがあるにも関わらず廃棄されている花「ロスフラワー」をアップサイクルする活動を展開している「RIN」とコラボレーションした。

 アフリカ最大の古着輸入国であるケニアに送られた古着と、日本の着物生地を掛け合わせた新アップサイクルコレクションを身に着け登場したセイさんは"青髪の奇才”とも称され、カナダのシンガー・ソングライター、アヴリル・ラヴィーンの『ハローキティー』ミュージックビデオの衣装デザインスタイリングなど、幅広いメディアで世界のトップアーティストや芸能人のスタイリングを数多く担当している。

 2人は「"人生が変わるファッション"を考える」をテーマにトークを展開。セイさんは大病を患った知人に、花柄や鮮やかで楽しくなる色を身に着けるようアドバイスをしたといい、11年後、無事完治の報告を受けた際に「『あの時の黄色のスカートにすごい救われた』と言ってくれたことが、一番うれしかったんです。身につけるものが与える影響ってうそじゃないと思う」としみじみ。坂田さんも「服はいちばん自分に近いところに一日中あるもの。質感や色、柄がその人にすごく影響を与える」と同意した。

 セイさんは2021年にパーソナルスタイリング事業を立ち上げており、セルフスタイリングに悩む人へのファッションの楽しみ方を伝授。「スタイリングに違和感を覚えたら、まずは1個引いてみる。アクセサリーを1つや色を1つ。引いて、引いて、引いていくと、これでなんとなくしっくりみたいな。引いて残ったものが、本当にその人を引き立たせるもの」とアドバイスした。