◇27日 中日4―6広島(バンテリン)

 中日の貯金がついになくなった。27日の広島戦(バンテリンドームナゴヤ)に4―6で敗れ、直近1勝7敗で最大6あった貯金を使い果たした。勝てなくなった理由を把握する立浪和義監督(54)のもと、竜は出直す。

 今季初マルチ本塁打の3発が舞った。上林の2年ぶり移籍1号ソロもカリステの2戦ぶり2号ソロも、細川の2戦連続5号2ランもゴールデンウイーク初日を彩るにはふさわしい。だが、試合は負けた。今季ワースト10四死球(申告敬遠1、死球1)はバッドニュース。失点した2、4、7、9はいずれのイニングも与四球が絡んだ。 立浪監督が求めているのは与四球の減少。口酸っぱい。キーワードは攻める。グラウンドで唯一高い場所、マウンドに上がる投手の精神はどうもかき乱れる。指揮官は「今年はフォアボールから点が入るケースが非常に多い。ここ(バンテリン)でやるときは2、3点の試合になる。しっかり守り勝たないといけない。そのへんは反省点」と唇をかんだ。

 今季11勝のうち最多失点は3。先発・梅津は2回、先頭坂倉にストレートの四球を出し、小園を中飛に抑える。宇草には2ボールとし、1ストライクを取る。4球目、高め150キロ速球をドンピシャのタイミングでとらえられて先制2ランを浴びた。4回に四球絡みで3点目を奪われ、ベンチは橋本にスイッチした。

 失策もまた白星を遠ざける。7回2死でカリステが一塁へ悪送球した。3番手・梅野は四球を含めて走者を埋めて小園に2点右前打を放たれ4点差に。指揮官は「やはり、ミスからの失点は痛かった」と振り返った。

 チームは最大6あった貯金を吐き出して勝率5割。直近8試合で1勝7敗で与四死球は37に上る。1試合平均で4・6個。四球減が勝利をたぐり寄せる近道になる。