◇4日 ヤクルト7―7中日(神宮)=延長12回

 中日は9回に2点差を追いついたが延長戦を勝ちきれず、7―7で引き分け。セ・リーグ最下位に転落した。

 2日連続の延長戦は今季最長となる5時間4分の死闘。土壇場での粘りで引き分けに持ち込んだ。試合が決するまであと2アウトで、敗北に向けて回り続けていた歯車を止めた。ドラゴンズが9回に底力を発揮した。

 先頭の代打・宇佐見が倒れて1死。同点劇の幕が開いたのはここからだ。今季初となる2試合連続スタメンの大島がこの日3本目となる中前打を放つと、続く村松が四球。一、二塁とヤクルト4番手・木沢を攻め立てる。打席には3番・細川。初球の真ん中低めシュートを迷わず振り抜いた。打球はあっという間に左中間フェンス際まで到達。1点差に詰め寄る適時二塁打に「いい場面で打席が回ってきて、一発で仕留めることができてよかったです」と喜んだ。背番号55は5試合連続マルチ安打。勢いは止まらない。

 さらに1死二、三塁として中田も続いた。1ボール2ストライクから高めシュートにバットを合わせるやや浅めだったが左翼へと飛ばすと、三塁走者・村松が本塁へと滑り込んだ。値千金の同点犠飛。背番号6は「村松がよく走ってくれました」と後輩を立てた。今季30試合目。これまで相手に4点以上取られた試合は8戦全敗だったが、初めて負けなかった。