WGP 第5戦 フランスGP ロードレース世界選手権 決勝 12日 

ブガッティサーキット(ルマン) ペン&カメラ=遠藤智

 モトGPは、プラマックのホルヘ・マルティン(26)=スペイン=がポールtoウインで今季2勝目。前日のスプリントも制し、ランキング首位の座をがっちり固めた。グレッシーニのマルク・マルケス(31)=同=は前戦決勝、前日スプリントと3レース連続2位でランク3位に浮上。ドゥカティのフランチェスコ・バニャイア(27)=イタリア=が3位に続いた。モト2ではMSIの小椋藍(23)が17番グリッドから2位に大躍進し、移籍後初の表彰台に立った。

 現在のモトGPを席巻するドゥカティの“3強”が白熱のバトルを披露。スタンドを埋め尽くした大観衆は三つどもえの激闘に酔いしれた。

 まずバニャイアが2番グリッドからホールショットを奪う。過去2年のルマン決勝に続き、前日のスプリントもリタイアに終わっており、気合のロケットスタートだ。

 しかし、絶好調のマルティンがぴたりと追走。「ペッコ(バニャイア)がレースに懸けているのが分かった。僕は2位でもよかったけど、いけそうだったからね」。21周目にバニャイアをかわして首位を取り返し、後ろ2台からのプレッシャーをはねのけた。

 マルケスは2人より1年落ちとなる昨年型マシンで奮闘。13番グリッドから駆け上がると、最終周にバニャイアも抜き、「レースペースが良かった。最終ラップはギャンブルだったけど、うまくいった」と大満足だ。

 3位に落ちたバニャイアは「2人ほどの戦闘力はなかった。でも良いレースだった」と納得の表情。タイトル争いはマルティンが独走中だが、6度の王者マルケス、2連覇王者バニャイアの逆襲が期待できそうだ。