◇22日 巨人2−4中日(東京ドーム)

 鮮やかな集中打で芽生え始めていた苦手意識を刈り取った。巨人先発・堀田に抑え込まれていた竜打線。相手が見せた隙をクリーンアップが見逃さなかった。力投する小笠原に44イニングぶりの援護点をもたらし、試合の雰囲気を一変させた。 2点を追う6回。2死から田中、福永が連続四球を選び、打席には細川。投手からするとストライクがほしい場面。「浮いた球を狙っていました」。狙い通り、初球の136キロカットボールはど真ん中へ。豪快に振り抜いた打球は左前で弾んだ。反撃ののろしを上げる適時打に「(小笠原)慎之介さんを援護できてよかった」と胸をなで下ろした。

 なおも2死一、二塁のチャンスにカリステも続いた。146キロの真っすぐを強振すると、打球は右翼フェンスを直撃。白球が外野を転々とする間に2人の走者が本塁に生還。試合をひっくり返す一打を、カリビアンは「ストライクゾーンを待っていた。思い切ってスイングできたよ」と振り返った。

 巨人先発・堀田とは2度目の対戦。本拠地での5月8日の対戦では、5イニング2/3をわずか68球、無失点で投げきられた。試合前に和田打撃コーチは「ストライクでどんどん攻めてくる投手。積極的にいこう」と各打者に指示。試合をひっくり返した6回の好機では、細川が初球、カリステは1ボールから1球ファウルにした後の3球目をとらえた。

 立浪監督は「(堀田は)角度のある真っすぐとチェンジアップのコンビネーションがあるけど、カウントを悪くする場面があった。今年は四球からの失点が各チーム多い。きょうはうちがものにできた」と相手のほころびを一気に突いた攻めにうなずいた。