◇23日 ヤクルト3―5DeNA(神宮)

 意地の一発だった。「4番・三塁」でスタメン出場したヤクルト・村上が4点を追う7回、セ・リーグトップの11号ソロ本塁打。それまでDeNAの先発・石田健の前に無得点が続いていたが、3球目にきた低めのスライダーを右翼席中段に放り込んだ。

 「1、2打席目にやられていたボールを打ててよかった」。これで2位で並んでいる中日・細川、巨人・岡本和とは3本差。その一振りが終盤に追い上げた攻撃の号砲となった。

 続くサンタナがバックスクリーンへ6号ソロ。2点を追う8回には村上の中前適時打で、1点差に詰め寄った。しかし、チームは惜敗。反撃はあと一歩及ばず、今季最長となる5連敗を喫した。

 「序盤からそれ(終盤の攻撃)ができれば勝ち試合も増えてくる。明日は序盤からできるように頑張りたい。切り替えて明日勝てるように頑張りたい」

 手痛い敗戦の中で描いた次につながるアーチ。24日からは交流戦前最終カードとなる中日戦(バンテリン)。頼れる主砲は「目の前の試合を勝てるようにチーム一丸で頑張りたい」と目をぎらつかせた。