ボ クシングWBAスーパーフライ級王者の井岡一翔(35)=志成=が1日、東京都目黒区の所属ジムでIBF同級王者フェルナンド・マルティネス(32)=アルゼンチン=との世界2団体統一戦(7日、東京・両国国技館)へ向けた練習を公開した。軽いシャドーボクシング1ラウンドのみで手の内は見せなかったが、同級王座を獲得した2019年から追い求め続けてきた統一戦だけに「この試合にかける思い、気合もあって、いつも以上に自分を磨いてきた」と、手応えを口にした。

 日本時間6月30日には、米アリゾナ州で長く対戦を希望してきた34歳のWBC同級王者エストラダ(メキシコ)が24歳の新鋭、世界2階級制覇王者“バム”ロドリゲス(米国、帝拳)に7回KOで完敗した。「エストラダに勝ってほしかったというと変ですが、彼にもまだ若手に負けないところを見せてもらって、僕も次の試合に勝って対決というのが一番のストーリーかなと思っていました」と、井岡は心境を明かした。

 一方で、勝者ロドリゲスは試合後のリングから「井岡―マルティネスの勝者と戦いたい」と、世界3団体統一戦を呼びかけた。井岡も「もちろん応えたい。彼が一番評価が高くなったと思うし。マルティネスにしっかり勝って、僕もバムとの試合を望みたい」と、気合を入れ直した。

 ただ、エストラダとロドリゲスの試合に再戦条項が入っていたため、井岡が勝ってもすぐ世界3団体統一戦に進めるかは未知数だ。エストラダ陣営や統括団体、プロモートを担当した英マッチルーム社などの意向が入り乱れることが予想され、交渉を担当する志成ジム二宮雄介マネジャーは「7日に勝てばすぐ打診しますが、どうなるか」と話していた。