一般的な18ホールのラウンドにはハーフターンがあり、多くの人がレストランを利用しています。では、ハーフ休憩の時にレストランを使わないのはアリなのでしょうか。

レストランは利用しなくても良い

 一般的な18ホールのラウンドでは、前半の9ホールが終わった後に昼食を含めた長めの休憩を取るハーフターンが付いてきます。しかし、ハーフターンの時間にレストランを使いたくないと思う人もなかにはいます。

ダイエット中やお腹が空いていないなどで食べたくない人はお茶やコーヒーで済ませても問題ない 写真:AC
ダイエット中やお腹が空いていないなどで食べたくない人はお茶やコーヒーで済ませても問題ない 写真:AC

 ハーフターンの時にレストランを利用しないことは問題ないのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。

「『ハーフターン=必ずレストランを利用しなければならない』というような決まりはないので、同伴者がレストランに行ったとしても『自分だけ食べない』という選択肢はマナー違反ではありません。例えば、ダイエット中でファスティングをしたいと考えている人や、レストランの料理は高額なので出費は少しでも抑えたいと思っている人もいるでしょう」

 レストランを利用しないのは自由とされていますが、予約するプランによっては注意が必要だと話します。

「同伴者がレストランで食事をしている間に、クラブハウスのロビーでくつろいだり、一緒にレストランに入っても飲み物やデザートだけで済ませたりしても構いません。ただ、基本的に組単位での予約になるので、『18ホール・ハーフ食事つき』プランの場合、自分だけ食べなかったとしても同伴者と同じ料金になってしまいます。この場合、スループレーと同一の料金になったり食事代分が返金されることはありません」

 ダイエットや節約の目的以外に、同伴者がレストランで食事をしている間、ドライバーやアイアンのショット練習をして後半に備えたいと思う人もいるかもしれません。しかし、ハーフターンで一度クラブハウスに戻ってきたとしても、ルール上では「ホールとホールの間の単なる待ち時間」と見なされます。

 ゴルフ規則5.5では、ホール終了後の練習ストロークは終わったばかりのパッティンググリーンおよび練習グリーンでのパッティングやチッピングのみ例外として認められており、それ以外の練習ストロークは認めらていません。ハーフターンでドライバーやアイアンなどを打球練習場で打つことはルール上認められていないので、コンペや競技では注意が必要です。

一部のゴルフ場では外食も許可している

 事前にコンビニなどで購入したお弁当を持参して、それを食べることはできるのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。

「特にコロナ禍では、駐車場にある自分の車に戻り、お弁当を食べる人が結構いたと聞いています。しかし、あくまでも接触機会を減らすという名目でゴルフ場が寛容になっていたのに過ぎず、コロナが収まった現在ではお弁当を買ってくるのはできれば避けたほうがいいでしょう」

 しかし、一部のゴルフ場では「レストランを利用する」以外の方法で食事をするのは遠慮してほしいとしていますが、なかには条件付きで容認しているところもあります。その一例として、全国でゴルフ場を運営する東急リゾーツ&ステイの広報担当者は以下のように話します。

「弊社のゴルフ場では『外に出ることに対して引き留める理由がない』としているので、クラブハウスのレストラン以外でお食事を取っていただくことも認めており、実際に一定数のお客様がそのような選択をされています。お弁当に関してもクラブハウス内に持ち込まなければ指摘することはありませんので、ご自身の車まで戻って食べられるのも特に禁止してはいません」

 ただし、暖かい時期にお弁当を車のなかに放置すると食中毒のリスクがあるので注意が必要です。

 本来であれば、ハーフターンの際にはレストランを利用したほうが適切な場合もありますが、対応の仕方はゴルフ場によってまちまちなのが現状です。詳しい情報は各ゴルフ場に問い合わせてみるといいでしょう。また、最初からレストランを使うつもりがないのなら、予約プランを再度確認するべきかもしれません。

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