強い男はモテる! 李信は誰を選ぶ?

 2006年から『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載されている漫画『キングダム』(作:原泰久)は、23年11月17日発売の単行本・70巻を持って累計発行部数が1億冊を突破するほどの人気作品だ。紀元前の秦が中華統一を目指すという作品で、長く続く連載ながら主人公・李信(りしん)は主君や家臣の結婚が描かれる中でいまだ独身である。本記事では、李信の妻が誰になるのか考察していこう。

 まずは、李信率いる飛信隊の副長を務め、数々の戦場で李信とともに戦い、多くの修羅場をくぐり抜けてきた女性・羌カイはどうだろうか。修羅場をくぐり抜けてきた状況は恐怖や緊張からくるドキドキ感を恋と勘違いさせる「吊り橋効果」をもたらすと筆者は考える。さらに彼女はコミックス58巻で描かれた趙との戦いで、敵将のホウ煖を倒した李信がその戦いの影響で意識を失った際、禁術を使って彼の命を救っている。

 また、コミックス70巻では、李信が羌カイに対してプロポーズするシーンも描かれており、大本命といえるだろう。

 戦場で李信と過ごす時間の長かった羌カイに対して読者からは「戦場で一緒に戦う強い羌カイを嫁に選んで欲しい」「羌カイを受け入れられる男は李信しかいない」といった声があがり、2人の絆の強さを感じている人が多いようだ。

 李信と過ごしている時間の長さでいえば、飛信隊の軍師を務める河了貂(かりょうてん)も負けていない。彼女はコミックス1巻から本作に登場しており、李信と出会ってからの時間が最も長い女性といえるだろう。出会ったころは少年のような姿をしていた彼女も、時が経つにつれてすてきな女性へと成長。軍師として李信を支えながらも、李信と一緒に幸せになりたいとの思いを抱いている。

 そんな彼女に対して「時々ドジ踏むけど家事もできて頭もいい河了貂に一票」「何事にも一生懸命で感情も豊かな彼女がいれば李信も救われるのでは」など、彼女に「良妻賢母」というイメージを抱いているような声が読者からあがっている。

 また、ネット上で候補にあげる声が多い山の民を率いる楊端和(ようたんわ)はどうだろうか。671話から描かれた「任命の儀」にて六大将軍に任命された彼女だが、704話では李信に対して何かをアピールしているような姿も見せている。もし彼女が李信の妻となれば、生まれてくる子どもは能力の高い将軍になりそうだ。

 ただ楊端和について読者からは「戦が終わったらバジオウと結婚してほしい」「楊端和と壁が結婚したら良い夫婦になりそう」などの声があがっており、李信の嫁になる可能性は低いとの見立てが多い。

 最後にもう1人、秦の宮女・陽も欠かせない存在だろう。ここまであげた人物と比べると登場回数は少なめだが、李信との間には有力だと思わせるエピソードがある。コミックス40巻で描かれた「ロウアイの乱」で敵に追いかけられた政の子ども・麗と母親の向を救うために、彼女が敵の前に立ちふさがる。敵に襲われそうになった陽を救出に来たのが李信で、そんな彼に対して陽はときめいた姿を見せるのだった。

 そんな陽の様子に対して「家柄が良いと思われる陽は良い所の嫁が欲しいという李信の当初の夢にぴったりなのでは」「陽が李信の嫁になれば夫婦ともども親友同士になるからいいですね」などの読者の声がみられた。

 まだまだ連載が続きそうな『キングダム』。中華統一の行く末以外にも、李信が誰を妻に選ぶのか気になるところだ。数々の強敵を打ち破った李信はどうやって女性を口説くのか、今後の展開に注目したい。カキMONO.1