「お客様は神様です」の言葉が一人歩きし、理不尽な要求を繰り返す客も

 客が企業や店に対して理不尽なクレームや言動を行う“カスハラ(カスタマーハラスメント)”が大きな社会問題となっている。「お客様は神様です」の言葉が一人歩きし、理不尽な要求を繰り返す客も少なくない。携帯ショップ店員で、理不尽な迷惑客とのやり取りをつづったアカウント「神様の奴隷(@are_you_god_)」の管理人に、カスハラ被害の実情を聞いた。

「警察 おはようございます

私 ? おはようございます。店の前で何を……? 開店10時ですが……

客 おっせーんだよ! 何時から待ってると思ってんだ! 5時から待ってんだぞ! 携帯壊れてんだよこっちは! ここで買ったのに対応しねえから俺が警察呼んだんだよ!

私 ……

警察 ……」

 開店前の携帯ショップの前で騒ぎ、店が開かないからと警察を呼ぶ迷惑客……。非常識な客とのやり取りを対話形式でつづった投稿は、「店員さん、警察官さん…お疲れ様です…」「あーこういうの私も経験ある」「自ら警察呼ぶスタイル」「こう言う意味不明で迷惑な人を取り締まる法律できたら良いのにねー」など、同情や共感の声が相次いでいる。

 警察を呼んだ迷惑客はその後どうなったのだろうか。

「開店してから店内に誘導し、警察にお立ち会いいただく形で対応しました。購入から2年以上経過していたこと、その場での修理をご希望されていたことから、ご希望に沿うことは難しいことをお伝えし機種変更をご案内しましたが、ご納得いただけず、他のお客様にもご迷惑をかける形で暴れ始めたためすぐに警察に連れていかれました。そうなるまでにそう時間はかからず、店内誘導してからは10分もたったかどうかの間の出来事でした」

 一連の投稿では他にも、iPhoneの最新機種を無料でよこせという客や、携帯料金の交渉がしたいから通信事業本社の社長を出せという客、携帯ショップの待ち時間に食事の提供を要求する客など、迷惑客の信じがたいエピソードがズラリ。

「神様の奴隷」管理人は、「お客様は神様です。これは比喩ではございません。神様と言うものは時に正しく、そして概ね理不尽です。そして人の心を理解してはくれない。左様でございますお客様。左様でございますお客様。お客様は神様です」と皮肉を込めてつづっている。ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム