昇太「座布団の上に自由と平等を!」謎めいたスローガンで芸協の風通しのよさ発信

 落語家・春風亭昇太が会長を務める落語芸術協会のファン感謝デー「芸協らくごまつり2024−since2007−」(実行委員長:バイオリン漫談のマグナム小林)が26日、東京・西新宿の芸能花伝舎で行われた。晴天に恵まれ、来場者数は正午現在5000人(主催者発表)。午後4時まで行われる。(取材・文=渡邉寧久)

「一日中、芸人がどこかをうろうろしています。そこでサインなり撮影なり何でも応じます。僕たちも楽しみにしています。ぜひつかまえてください」(昇太)という芸協所属芸人が総力で来場者をもてなすという感謝の試み。

 民主的な協会運営を象徴するスローガン「座布団の上に自由と平等を!」を声高く掲げた昇太は、「とても天気がいいので、熱中症にかからないよう、水分等々、芸人等々補給していただければと思います」と笑いを誘った。

 2年連続で実行委員長を務めるマグナム小林は「テーマが『芸協から世界へ』ということで、いろんなところに芸協のよさを発信したところ、昨日、Xでトレンド入りしました」と、開会式で胸を張り「皆さまのお力をお借りして、芸協のよさをどんどん発信したいと思います」。

 同協会の重鎮、三遊亭小遊三は「怪しいものではありません」と笑いでつかみ、会場のにぎわいについて「会長の雰囲気がいいんですよ。会長の雰囲気は“芸に甘くて遊び人”。柔らかい雰囲気でよろしいかな」と昇太の存在感をたたえた。

 元々小学校だった芸能花伝舎の校庭にはキッチンカーが並び、人間国宝の講談師・神田松鯉による「人間国宝・神田松鯉の館」など出店が大にぎわい。飲食に加え物販、さらには教室では「桂歌丸七回忌追善トークショー」や「小遊三一門の世界スリッパ卓球」など、さまざまな催しが繰り広げられた。渡邉寧久