宮崎駿氏の初監督アニメ『未来少年コナン』が舞台化

 俳優の加藤清史郎が27日、都内の東京芸術劇場プレイハウスで行われた、舞台『未来少年コナン』出演者あいさつ&フォトセッション&ゲネプロに出席。初日公演を前に、上演へ向けての心境を語った。

 宮崎駿氏の初監督アニメ『未来少年コナン』は、躍動感あふれる描写に加え、自然災害や戦争、エネルギー問題など、現代の我々にも刺さるテーマを冒険活劇として表現し、後の宮崎作品へと受け継がれている要素がぎっしり詰まった不朽の名作。舞台版では主人公のコナンを加藤、テレパシーの能力を持つ少女・ラナを影山優佳が演じ、他にも成河、門脇麦、椎名桔平ら実力派俳優が出演する。

 1歳で芸能界デビューし、イギリス留学を経て現在は22歳の加藤は、「何故こんなにすてきな作品が、これまで舞台化されていなかったのかというのを考えた時に、稽古場でクリエイティブチームの顔合わせがあり、その時に日本アニメーションさんもいらっしゃって、『私たちの宝物なんだ』と(話してくれた)」と回想。「その宝物を僕らに託していただいたということを胸に、舞台化でどうしたら面白いのか、何が美しいのかを追い求めながら今日に至りました。キャスト、スタッフで作品に向き合って向き合って、朝から晩まで向き合い続けて、今日まできています。その気持ちを胸に、明日から走っていきたい」と意気込みを語った。

 演じるコナンについては、「大好きというよりも、最近は尊敬の念が勝っている。コナンだからこそ言える言葉が多いと、自分の体を通して発した時に感じることがあります。今回、一番大事にしたいことは、本編中ずっとコナンとして舞台上を駆け回ることが一番大切だと思っています」と特別な思いを告白。上演へ向けては、「いろんな思いが僕個人としては詰まった作品になっています。終わった後、いつかどこかで、コナンがこう言ってた、『未来少年コナン』でこんなことがあったな、というのが、みなさんの中で息をし続けていただけたらうれしいです。そのために僕は全公演、裸足で駆け回りたいと思います」と決意表明した。

◯舞台『未来少年コナン』
演出・振付・美術:インバル・ピント
演出:ダビッド・マンブッフ
脚本:伊藤靖朗
出演:加藤清史郎(コナン役)、影山優佳(ラナ役)、成河(ジムシー役)、門脇麦(モンスリー役)、宮尾俊太郎(ダイス役)、岡野一平(ルーケ役ほか)、今井朋彦(レプカ役)、椎名桔平(おじい・ラオ博士役)
<東京公演>
公演期間:2024年5月28日〜6月16日
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
<大阪公演>
公演期間:2024年6月28日〜30日
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティENCOUNT編集部