新世代の通信規格に対応したWi-Fiルーターが続々と登場しています。国内では、2022年秋の「Wi-Fi 6E」解禁に続き、2023年末には「Wi-Fi 7」も解禁されました。これらの規格では、より安定した通信が可能な6GHz帯という帯域を使えるなど、従来規格の弱点が解消されています。

 特に、Wi-Fi 6E対応の家庭用ルーターは、既に市場にミッドレンジ帯の製品も多く展開されており、身近な存在となりました。ただし、Wi-Fi 6Eを使うには、接続するデバイス側の対応も欠かせません。まだパソコンをWi-Fi 6E対応のモノに買い替えるのはちょっと――という人も少なくないでしょう。

 そこで、注目したいのが手持ちのパソコンをWi-Fi 6Eで接続できるようにするためのWi-Fi子機アダプターです。ここではUSBポートに接続して利用できるタイプのWi-Fi 6E対応「Wi-Fiアダプター」のおすすめモデルを紹介します。

●おすすめの「Wi-Fi 6Eアダプター」:バッファロー「WI-U3-2400XE2」

 バッファローの「WI-U3-2400XE2」は、USB端子に接続するだけでWi-Fi 6Eでの通信ができるようになるアダプター。ノートパソコンのWi-Fi 6E対応を図るには最適の一台と言えるでしょう。

 製品のサイズは、80(幅)×22(奥行)×30(高さ)mm。本体にドライバーが内蔵されており、パソコンのUSB端子に接続するだけで、ドライバーをインストールできます。実売価格は7000円前後(税込、以下同)といったところです。

 6GHz帯の通信が行えるのは、Windows 11搭載パソコンに限られます。また接続するUSB端子としては、USB3.2(Gen1)が推奨されています。対応する通信速度は、6GHz帯で最大2401Mbps(理論値、以下同)、5GHzで最大2401Mbps、2.4GHzで最大573Mbpsです。通信に使用する帯域幅は160MHzまで対応します。

 本モデルは、パソコンに直接挿して使えるほか、据え置きでの設置に対応することもポイント。付属の卓上用USB延長ケーブル(1m)を使えば、直接USB端子への接続が難しいパソコンにも、無理なく接続することができます。

●おすすめの「Wi-Fi 6Eアダプター」:TP-Link「Archer TXE70UH」

 ティーピーリンクジャパンの「Archer TXE70UH」もUSB端子に直接挿して使えるアダプターです。USB規格はUSB 3.0。Wi-Fi 6Eとして6GHz帯の通信が行えるのは、Windows 11搭載パソコンに限られます。

 製品のサイズは、30.5(幅)×14.8(奥行)×111.7(高さ)mm。実売価格は7000円前後です。

 対応する通信速度は、6GHzで2402Mbps 、5GHzで2402Mbps、2.4GHzで574Mbps。180度開くヒンジ部を曲げ伸ばしすることで、アンテナの角度調整が行えることもポイントです。

 直挿しだけでなく、付属の1.2mのUSB 3.0ケーブルを使って、据え置き状で使えることも見逃せません。3年間の製品保証が備わっているのもうれしいポイントです。

●おすすめの「Wi-Fi 6Eアダプター」:NETGEAR「Nighthawk A8000」

 ネットギアジャパンの「Nighthawk A8000」は、パソコンのUSB端子に直挿しできるほか、スタンドを併用しつつ、付属のUSB 3.0ケーブルを使った接続も可能なモデルです。

 USB 3.0での接続が推奨されており、実売価格は1万2000円前後から。こちらも保証期間は3年間と長めです。

 対応する通信速度は、6GHz帯で1201Mbps、5GHz帯で1201Mbps、2.4GHz帯で574Mbpsです。ヒンジ部で角度を調整できるほか、スタンド使用時には、アンテナを高く伸長できます。6GHz帯の通信を利用できるのは、こちらもWindows 11搭載のパソコンに接続した場合のみとなります。

●WI-Fi 6Eの使用には注意点も

 この記事で紹介したようなWi-Fi 6E対応化アダプターを使用するうえで注意点もあります。6GHz帯域の使用は一部の例外的な使い方を除き、基本的には屋内範囲に限定されています。これらのアダプターの恩恵が発揮されるのは自宅やオフィスなどの屋内利用であることを留意しておきましょう。