毎月発生する光熱費について、できるだけおさえたいと考える方は多いでしょう。なかでもガスは都市ガスとプロパンガスの2種類があり、プロパンガスのほうが高いイメージがあります。しかし、地域によってはプロパンガスしか通ってないところもあり、ガス代に悩んでいる方もいるでしょう。   本記事では、プロパンガスは本当に都市ガスより高いのか解説するとともに、プロパンガスの料金を下げるアイデアをご紹介します。

プロパンガスは都市ガスに比べると高い傾向

 
2019年に日本生協連が行った「わが家の電気・ガス料金しらべ」によると、都市ガスの1立法メートルあたりの料金は170円であるのに対し、LPガス(プロパンガス)は1立法メートルあたり313円と都市ガスに比べるとLPガスの料金が高いという結果でした。
 
また、同じく日本生協連が発表した「家計・くらしの調査報告書」(2022年度)によると、物価高の影響を受けて都市ガス・LPガス双方とも値上がりしています。しかし、LPガスのほうが値上がりが緩やかという結果も出ました。
 
しかしこの結果は、都市ガスが値上がりしたせいでもあり、プロパンガスの値段が下がったわけではありません。月によっては相変わらずプロパンガスのほうが都市ガスより高くなっています。長い目で見れば、プロパンガスは都市ガスよりもやはり高い傾向です。
 

プロパンガスの料金を安くする方法

 
プロパンガスが引かれている賃貸物件では、給湯をはじめ生活のさまざまな場面でガスを使います。光熱費を少しでもおさえたい場合、プロパンガスの使用量をおさえる使い方をすることが重要です。
 
本項では、プロパンガスを少しでも安くするために実践できることを紹介します。実践できそうなことから試してみてください。 
 

ガス会社を切り替えるように交渉する

賃貸物件の場合、ガス会社を切り替える権限は大家さんが持っています。地域の相場を調べて、借りている物件のガス料金が高すぎると思ったら大家さんにガス会社を切り替えるように交渉してみる方法もあります。
 
大家さんが交渉に応じてくれた場合、ガス会社の切り替えによって料金が下がる可能性もあるでしょう。
 

給湯器の温度は可能な限り高くしない

 
経済産業省の省エネポータルサイトの中で、給湯器の温度を下げるとガス代を節約できると紹介しています。今まで40℃で手洗いしてきた場合、38℃に下げるだけで年間約1430円の節約になるでしょう。
 
また、洗い物をする際は洗いおけにお湯をためてため洗いをしても、ガス台を節約できます。洗う食器の量が多いほど、節約の効果は高いでしょう。
 

ガスの使用量を減らす努力をする

 
シャワーは不必要に流したままにせず、使う分だけ水を出す、追いだきは可能な限り行わないなど、ガスの使用量を減らす努力をするのも一定の効果があります。1人暮らしの場合、食事を冷凍食品や中食を多めにするなどすれば、ガスを使う量を減らせるでしょう。
 
このほか、ガス床暖房がある場合は使用時間を短くするなども効果的です。あまり節約を厳しくするとストレスがたまります。できる範囲でガスの使用量を減らす努力をすると、特にガスの使用量が増える冬場に効果が出る可能性があります。
 

ガス会社を変えられないならガスの使用量をおさえて料金を減らそう

 
賃貸物件の場合、プロパンガスの値段が高いからと賃借人が独断でプロパンガスの会社を変更できません。決定権は大家さんにあるので、地域の相場に比べて高すぎると感じる場合は、ガス会社変更の交渉をしてみましょう。
 
変更が認められない場合は、できる範囲でガスの使用量を減らす努力をします。そして、契約更新時などのタイミングを見計らって引っ越しも検討してください。物件や地域によってはガス料金が大幅に下がる可能性があります。
 

出典

日本生協連 わが家の電気・ガス料金しらべ
日本生協連 家計・くらしの調査報告書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー