恵和<4251> は14日、2024年12月期第1四半期(24年1月-3月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比44.1%増の46.09億円、営業利益が同503.5%増の10.03億円、経常利益が同682.0%増の12.71億円、親会社に帰属する四半期純利益が8.32億円(前年同期は0.54億円の利益)となった。



光学シート事業の売上高は前年同期比59.0%増の35.53億円、セグメント利益は同112.0%増の17.13億円となった。ノートPC・タブレット向けは、引き続き高性能な直下型ミニLED液晶ディスプレイ向け複合拡散板「オパスキ(R)」の複数の案件で量産出荷を進めており、さらなる新規採用獲得に注力した結果、新たな受注を獲得した。また、従来型の液晶ディスプレイ向けの光拡散フィルム「オパルス(R)」はノートPC・タブレットに加えて車載向けなどの販売促進に努めた結果、市場の回復よる需要増に加えて既存取引先におけるシェアアップや複数の案件での量産出荷に至った。スマートフォン向けは、光拡散フィルム「オパルス(R)」の売上が減少したが、ゴーグル型デバイスにほとんど採用されている「オパルス(R)」に加えて、新機種向けに当社光学フィルムが採用されており、特殊な機能を有する新製品の売上が増加した。



生活・環境イノベーション事業の売上高は同0.02%増の9.47億円、セグメント利益は同43.2%増の0.94億円となった。クリーンエネルギー車向けは、同社特殊フィルム製品を採用した車種が増加し、また、医療衛生向けフィルムの需要が増加したことにより、収益性と成長性が高い分野での売上が増加した。これにより、製品構成に占める高収益製品の比率が上昇し、利益率が向上した。また、医療衛生向けフィルムについては、さらなる受注に対応するために製造設備を追加することとしている。



地球の絆創膏事業の売上高は同546.3%増の1.08億円、セグメント損失は0.55億円(前年同期は0.42億円の損失)となった。前年度に引き続き、屋根用保護シート「KYŌZIN Re-Roof(R)」は、工場建屋や倉庫、店舗等の企業を対象とする展示会への出展やセミナーの開催などを中心にプロモーション活動を強化し、長期的な認知度向上と受注の獲得に努めた。併せて、生産能力の確保のための生産設備が完成し、製品価値の更なる向上のための開発研究を行う体制が整った。また、企業からの需要増加を受けて、当年度における地球の絆創膏事業の方針を変更し、販売先を企業向けに集中、一般住宅向けは、当面の間受注しないこととしている。これらの施策により、企業向けの採用実績が増加し、当第1四半期の売上高は1.08億円と前年度第4四半期対比80.6%増加した。



2024年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比11.9%増の196.67億円、営業利益が同13.6%増の27.88億円、経常利益が同1.0%増の27.84億円、親会社に帰属する当期純利益が同7.3%増の21.28億円とする期初計画を据え置いている。