「核兵器のない世界」について話し合う「国際賢人会議」が22日、横浜市で閉幕し、委員らから直接報告を受けた岸田首相は「理想に向けて道筋を考えたい」と強調した。

4回目となる国際賢人会議には、核保有国と非保有国それぞれから委員が出席し、核兵器をめぐる倫理や規範などを議論した。

白石隆座長は会見で、「NPT=核拡散防止条約体制を含む核軍縮や核不拡散に対する政治や世論の関心の低さに危機感がある」と指摘し、「プロセスを見直す必要があるという政治的メッセージが重要だ」などと述べた。

その後、委員らは官邸を訪問し、岸田首相に議論の内容を報告した。
岸田首相は「NPT再検討会議に向けて実りある議論を進めていただきたい」と要望。「皆さんとともに、核兵器のない世界という理想に向けて道筋を考えたい」と述べた。

賢人会議は、2026年の再検討会議までに提言をとりまとめる方針だ。