トッテナムのオファー報道で去就報道が過熱

 スペイン1部レアル・ソシエダに所属する日本代表MF久保建英の獲得を巡り、イングランド1部トッテナムがオファーを提示したとされる報道の余波が広がっている。これを受けて英メディアは、かねてから久保獲りに関心を寄せてきたリバプールが本腰を入れる可能性を指摘している。

 久保は2022年夏にスペイン1部レアル・マドリードからソシエダへ完全移籍。加入初年度の昨季は中心選手としてリーグ戦9ゴールをマークし、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に貢献した。今季も主力として公式戦39試合で7得点4アシストの成績で存在感を発揮してきた。

 今年2月には29年6月末までの契約延長を発表したが、シーズン終盤に向けて去就動向が過熱。なかでもプレミアリーグの強豪クラブから熱視線が送られ、スペインメディア「Fichajes」は元横浜F・マリノスの監督であるアンジェ・ポステコグルー氏が率いるトッテナムが5000万ユーロ(約84億円)のオファーを提示したと伝えた。

 これを受けて英メディア「team talk」は、かねてから久保獲得に興味を示していたとされるリバプールの動向にも注目。2025年6月まで契約を結ぶエジプト代表FWモハメド・サラーの売却へ動けば「久保獲得への追撃を強める可能性がある」と、場合によっては争奪戦へと発展するシナリオへの見解を報じた。

 エースのサラーには昨夏、中東サウジアラビア1部アル・イテハドから270億円超の巨額オファーが舞い込むも、クラブ側はこれを拒否。今夏の移籍市場でも同様のオファーが届くとも噂され「2025年6月までの契約であることを考えると、レッズはこれを受け入れる可能性がある。久保はトップレベルの選手になる可能性を秘めており、サラーの長期的な後釜に完璧な存在になるかもしれない」としている。

 一方で同メディアは「ソシエダがスターウインガーを安値で手放すことはないだろう」と、実現へのハードルの高さも強調。久保とソシエダの間には6000万ユーロ(約101億円)の契約解除条項があるなか、久保のプレミア移籍は果たして実現するだろうか。

FOOTBALL ZONE編集部