セリエAのラツィオに所属するサッカー日本代表MF鎌田大地が、宿敵のASローマに移籍する可能性が浮上した。イタリアメディア『コッリエーレ・デッラ・セーラ』が、現地時間22日に報じている。鎌田は、今季限りで契約満了を迎えるものの、契約について公式声明が出ていない。

 27歳の鎌田は、マウリツィオ・サッリ前監督政権下では出場時間が短く、今季限りでの退団が確実視されていた。だが、3月にイゴール・トゥドール監督が就任すると状況が一変。残留の可能性に加えて、フランクフルト時代の恩師、オリバー・グラスナーが指揮するクリスタル・パレスへの移籍の噂が浮上するなど情報が錯綜している。

 さらに、同じイタリアの首都、ローマを本拠地とするASローマが鎌田に関心を示していることが報じられた。同クラブのスポーツディレクターに就任したばかりのフローラン・ギソルフィが、鎌田をターゲットにしているという。2021年夏にはローマに所属していた元スペイン代表FWペドロが契約を解除されて退団。永遠のライバル、ラツィオに加入した際は、イタリア人GKアストゥティッロ・マッジョッリョ以来、「36年ぶりの禁断の移籍」と言われ、今回はその逆パターンが起こるのではないかとの憶測が浮上した。

 今季のローマはリーグ戦の最終節を残して6位。UEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝で、リーグ戦5位のアタランタが優勝したため、両チームが現在の順位でリーグ戦を終えれば、双方が来季のUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)出場権を得られる。一方、ラツィオはリーグ戦7位。ローマがエンポリに敗れ、ラツィオがサッスオーロに勝利すれば、ローマと勝ち点で並ぶが、直接対決で同クラブに1分け1敗と負け越しているため、上回ることはできず、来季の欧州CL出場権を逃している。仮に、ローマが欧州CLに出場権を獲得できれば、鎌田には、「禁断の移籍」を判断する好材料となり得る可能性があるかもしれない。

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