◇国内男子◇関西オープン 事前(15日)◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀)◇6869yd(パー70)

ツアー出場をスキップした先週を、石川遼は「あっという間に終わっちゃいました」と振り返る。トレーニング、練習は普段通りで、特別変わったことはしなかった。敢えて言うなら「アイアン全般の距離をチェック」したぐらいだ。

国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」から41位、予選落ち、34位。結果は3試合とも今ひとつだが、前向きだ。「何年もかけてやってきたロングゲームがよくなってきた手応えがある」のは昨季と同じ。だから、今年は「昨年の延長でいいかと思っていた」。ところが「ショートアイアンや短いクラブの距離感」という課題が浮き彫りになった。

開幕3戦目「中日クラウンズ」。距離は短くても、小さなグリーンから逆算で高い戦略性を要求される名古屋ゴルフ倶楽部和合コースで「え?」と思った瞬間があった。「奥ピンに対してグリーン奥に外したのが、3、4回あって。和合じゃ絶対にやっちゃいけないことなのに」。

ドライバーなどで伸びた距離が、短いクラブでも伸びた。数字にして「3ydぐらい」とか。「和合はすごくいいテストになりました。飛ぶようになったうれしさはあるけど、アップデートしなきゃいけないですね」。チャンスを作る、スコアメークの肝のアイアンショットの距離感を体と頭に染み込ませていく。

今大会最終日の翌日20日は、今大会開催コース近くの日野ゴルフ倶楽部で「全米オープン」(6月13日開幕)の日本地区予選があり、エントリー済み。メジャー切符をかけた戦いだが「それは今、あんまり頭にない」という。

「今週はグリーンが硬く、速く、ラフも長い。素晴らしく仕上がったコースでどういうプレーができるか。なんかいかにも“関西オープンっぽいな”と思う」。いつもの国内ツアーと異なり、関西ゴルフ連盟(KGU)がセッティングしたコースでアップデート中のアイアンショットでどうゲームを作るか、楽しむつもりだ。(滋賀県東近江市/加藤裕一)